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2012'09.25 (Tue)

「ラブレター」

昨日は畑耕していた英香です。涼しくなったので ちょっと頑張りましたよ。

長女が初めて読んだ少女マンガが弓先生の「図書館戦争 L&W」です。それまで「コナン」や「MAJOR」「ぬ~べ~」とか 長男が持っているマンガしか読んでいませんでした。目の前に「LaLa」が転がっていても興味なし。本棚には私の蔵書もあるんだけどね。でも小学生も高学年だし、なんといっても私が「堂上教官カッコいい~」と言う相手が欲しかったので、お願いだからと読んでもらいました。当初は えー とか言っていたのが、案の定「堂上教官カッコいい~」と洗脳成功。映画も一緒に見られたし、色んな少女マンガの話題が親子で出来るようになって嬉しいです。
さて更新です。上官部下時王子様発覚後です。


↓こちらから どうぞ

【More】

「ラブレター」


「あ!」
「「何した!?」」
パソコンに向かって大きな声を出した郁に 隣の手塚と後ろの堂上が揃って反応した。
何も2人して突っ込まなくてもいいのにと 口を尖らす。 せっかく入力したデータが一瞬にして消えたのだ。内心慌てているが ここは落ち着いて再入力することにする。

業務時間終了間際に 降って湧いたような膨大な書類は、明日から始まる図書館イベントに急に必要だとかで何処からか回ってきた。堂上班は会場設営に割り振られていたが、事務室に帰ってくると 机の上に書類が山積みにされていたのだ。内容的には難しいわけではないが、とにかく量が多いので 手分けしてやっつけることにした。4等分されたデータは着々と進み、小牧と手塚はプリントアウトしたファイルを堂上に渡して帰り支度を始めた。
「笠原さん、大丈夫かい?」
小牧は郁のパソコンを覗き込む。
「…」先ほど上げた声の理由をさとり、ポンと肩を叩くと 「じゃ、頑張って。」と笑って出ていった。
「ホント、こういうの 苦手だよな、お前。」
手塚が鼻で笑うのを横目に「ウッサイ!」と郁は 懸命にキーを叩いている。
お先に失礼します と出ていく手塚を 堂上は明日の作業の確認だけ伝えて送り出した。
残りは郁のキーを叩く音と 堂上が書類をめくる音だけ。
「す…すみません。」さすがにいたたまれず 頭を下げた。
「ま、今に始まったことでもないがな。」
はぁーーと ため息をついて クルリと椅子を回して郁の方に身体を向ける。
「お前、今日変だろ。何か心配事でもあるんじゃないのか?」
す、鋭い。かも。でも仕事に支障がないようにしていたつもりだったのに。

拾い物をした。椅子を運んでいた時、ヒラリと足元に落ちてきた物を拾い上げると ピンクの封筒だった。どう見てもラブレター?。差出人の名前はない。咄嗟にポケットにしまった。ここは業務部も防衛部も行き来しており 誰が落としたのか。それとも もう受け取った相手が落としたのか。
作業中はずっと手紙のことが気になって 手が止まったり 色んなところにぶつかったり。 この手紙の主は どんな気持ちでこれを書いたのだろう。どんな風に渡したのだろう。相手はどんな顔して受け取ったのだろう。グルグル考えてみたり 想像したくなくて仕事に集中しようとしてみたり。

「で、何した?。」
うっ と詰まった郁の顔を覗き込む堂上の眉間の皺が増える。
郁はこの手紙を差し出すべきか迷っていた。(ラブレターって本人が渡すべきだよね。他人から渡されたって困っちゃうよね。大体勝手なことしたら書いた人に悪いし…。そもそも 拾った時点でどうすれば良かったんだか…。)
キョロキョロと視線を外していたが、気まずくて おずおずと手紙をポケットから取り出してしまった。
ピンクの封筒の宛名は「堂上篤様」
いきなり出された手紙に堂上は目を瞠った。
「……」
これはどういう意味なんだろう。事務室には郁と堂上しかいない。カチコチと時計の針の音がやけに大きく聞こえた。

ガチャリとドアが開いた。
「――っと… お邪魔?」
コンビニ袋を手にした小牧だった。
「あ、いえっ、あの 何でもないんです。」慌てて郁が立ち上がった。
「そろそろ終わる頃かと思って 夕食を差し入れにきたんだ。」
郁の机に袋を置こうとして ピンクの封筒に気付いた。
「あれ?これ…」
「ひ、拾ったんです。会場設営でバタバタしてる時に落ちていたので、あの…。」
郁は慌てて説明した。
「拾った?。じゃあコレ お前が…」堂上は言い掛けて バッと口を押さえた。
「やだっ あたしが書いたんじゃありませんよ!」郁が真っ赤になって叫んだ。
2人のやり取りを見て 小牧が吹き出した。
「プッ、2人とも 中身見たの?。」
「見るわけないですよ!。人のラブレターなんて読んだら失礼じゃないですかっ。」
「コレはね、会計係からきた 領収書だよ。」
小牧は封筒をつまみ上げた。
堂上と郁はポカンとしている。
「イベントで使う器具の追加に 堂上の判が必要だとかで堂上を探していたんだよ。いつもの封筒がきれてて近くの女性職員に貰ったんだって。因みに持ってきたのは お・と・こ。似合わないよねーなんて見せられたから 間違いないよ。」と、中から領収書を取り出して見せる。
「「―紛らわしい!!」」

2人の事情を知る小牧には 堂上も郁も可愛く見える。肩を震わせて暫く笑っていた。
「笠原さんからのラブレターじゃなくて 残念だった?。」こそっと堂上に耳打ちをすると
「ばっっ 笠原!さっさと終わらせろ!」
堂上の怒号が響いた。
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