All archives    Admin

07月≪ 2020年08月 ≫09月

12345678910111213141516171819202122232425262728293031

2013'01.23 (Wed)

「お願いします」

まるで連日更新してるみたいな英香です。
昨日のは新しくないなんちゃって更新だったし、というか 明日のLaLaをゆっくり堪能する為?。
楽しみですよね~。是非事細かにじっくりガッツリ デートじゃないと言い張るデートをしててくれるのを希望(≧▼≦)。
で、更新しておきます。恋人期。オリキャラいます。

↓こちらから どうぞ


【More】

「お願いします」


堂上班の4人と柴崎は、食堂で昼食をとって 廊下に出た。
「あ~ 美味しかった。今日のしょうが焼きは絶品でしたね!。」
郁は上機嫌だ。先週までイベントの準備・開催・後処理と 怒涛の忙しさだったが、漸く通常業務に戻ったのだ。個人的にも堂上の夜の呼び出しなんかも復活して、心の余裕も出て来た。そうなると自然 食欲も出るし動きも良くなる。表情の明るくなった郁を見て堂上の頬も緩む。
「あんたが元気だと 図書隊全体が平和みたいよね~。お気楽人間の近くは得だわ。」
柴崎の言葉に小牧ものんびり頷く。
「でもしっかり気を引き締めろよ。こっちが迷惑被るんだからな。」
手塚は午後の館内警備のバディだ。釘をさされて郁は「分かってるもん。」と、ぷーと膨らんだ。
「そういう事だ。」
クッと笑って堂上は郁の頭をコツンと小突いた。
すると堂上の後ろに人の気配が。全員の目が向く。
「お願いがあります!」
意を決したように手を胸の前で握ってお願いのポーズをした女性。
「何だ?」
怪訝そうに堂上は問うと、真っ赤な顔をして声高に叫んだ。
「お願いします!。もう1度キスをして下さい!」
「「「はあ!?」」」
堂上は思わず後ろを振り返った。誰もいない。俺か?。
郁は目を思いっきりまん丸に開いて固まっている。柴崎の目は厳しく問い詰めている。手塚は真っ青だ。
「お願いで――。」
更に言い募ろうとする女性の肩を小牧は支えて 階段奥の人気の無い場所まで誘導した。
「ちょっといいかな。」
身動きの取れなかった他のメンバーも何とか移動する。
女性は眼鏡をかけ、ふわふわとした肩までの髪を2つに縛っている。柴崎の記憶では今年度入ってきた業務部の金井という子だ。目立つ訳ではない 大人しい子で、特に悪い噂もないし 嘘を付くとも聞いていない。
「えーと、堂上に言ってるのかな?」
小牧の質問に金井は頬を染めてコクンと頷く。
堂上は激しく首を振った。
「堂上は覚えないみたいだけど…。」
金井は顔を上げた。
「あんな素敵なキス初めてです。忘れられません!。私、腰が砕けるかと…。」
伏し目がちにして両手で頬を包む。
その金井の仕草に 郁の目に涙が浮かんだ。
「い、いつの話だ。勘違いじゃないのか!。ホントに俺なのか?」
半ば怒るような声にも負けじと、金井は堂上を見据えて言い放った。
「間違いなく堂上二正でした!。先週の金曜の夜です!」
郁の息が詰まった。両手で口元を覆い、声を必死で抑える。
「笠原を呼び出した日ですよね?。確か呼び出すには随分と遅い時間でした…。」
「あ!その時です!」
満面の笑みで金井は飛び上がった。郁の足は震える。柴崎は横から支えながら堂上を睨んで声を凄ませる。
「まさか笠原より先に呼び出して接触――。」
「バッ んなわけないだろが!。これが初対面だぞ。」
柴崎の疑惑に堂上は噛み付くように否定する。
「思い出しただけでぞくぞくします。理想のキスです。静かで激しい…。」
目を閉じてうっとりしている金井に手塚が言った。
「おまえ…主語を付けて説明しないか?」
「え?」
「最初からきちんと説明してみろよ。」
手塚の言葉にキョトンとしてから 金井は話し始めた。
「だから、さっきからお願いしてるんです。堂上二正に。もう1度笠原士長とキスしてるところを見せて欲しいって。」
きゃっと恥ずかしがる金井に皆目が点になった。
「先週の金曜の夜、私 寮の庭で小説を読んでいたんです。大好きなラブロマンスなのに同室の子が煩くって。そこにお2人が歩いてきて…思わず隠れちゃったんです。そしたら……。」
ぽっと再び頬を染める。
「小説そのままの、ううん、もっと綺麗なキスでした。」
右手で自分の唇を撫でる。
「こう二正が引き寄せて 腕を回したら士長が――。」
「きゃ―――やめて―――。」
郁が騒いで言葉を遮る。
小牧は腹を抱えて引き攣るように笑っている。手塚は真っ赤になって立ち竦み、柴崎は生温い目で2人を見やる。
「どうしてもあの光景が頭から離れなくて、もう1度だけでいいから見たいんです。お願いですから!」
到底聞き入れることの出来ないお願いに 堂上も郁も弱り果てた。今度から茂みの中も間者がいないかしっかり確かめなければ、と堂上は大きくため息をついた。

16:32  |  図書戦  |  TB(0)  |  CM(2)  |  EDIT  |  Top↑

Comment

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます
 | 2013年08月30日(金) 11:04 |  | コメント編集

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます
 | 2013年12月02日(月) 22:48 |  | コメント編集

コメントを投稿する


 管理者だけに表示  (非公開コメント投稿可能)

▲PageTop

Trackback

この記事のトラックバックURL

→http://746754.blog.fc2.com/tb.php/139-9f1cf70e
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

この記事へのトラックバック

▲PageTop

 | BLOGTOP |