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2013'01.26 (Sat)

「名前」

LaLa、図書戦を繰り返し読めば 悶えながらも印象が変わる。それにしても 優しげな堂上さん、ええわぁ。郁ちゃんと一緒に惚れるわぁ。
BDについては訳ありで後日に回して、今は脳内祭りで堪能します。
で、更新です。こんな素敵な堂上さんなのに 不憫な話でごめんなさい(-人-)。上官・部下 戦争辺り。初期だな。

※下書きのまま放置してて UPの日付がズレてこんな時間。あらま。

↓こちらから どうぞ


【More】

「名前」


郁はバディの手塚と 館内警備に入っていた。
「特に問題なさそうだな。」
手塚が無線でその旨を定期連絡する。
その間郁は児童室を見渡すと 机の下に何か落ちているのに気付いた。手に取って見れば 緑の手袋。子供用の片方だ。
「落とし物だね。柴崎がカウンターにいたし、届けておこっか。」
郁と手塚は児童室を出てカウンターに向かうと、堂上と小牧もいた。その足元に5歳くらいの男の子。
「堂上教官。迷子ですか?。」
郁は屈んで男の子の頭を撫でる。
「いや、落とし物を探してるようで…。」
堂上が説明しようとすると、男の子は郁の手にある手袋を見て
「僕のだ!」
と目を輝かせた。ポケットからもう片方を出すと 嬉しそうに「ありがとう。」と言って郁から手袋を受け取った。
「ぼくのだったんだ。見付かってよかったね。」
郁はにっこり笑って聞いてみた。
「お名前は?。」
「アツシ。」
堂上がぐっと息を呑んだ。
「そっか、いいお名前だね。お母さんと来たの?」
「うん、今ナナのオムツ替えに行ってるんだ。」
ナナとは妹なのだろう。
「じゃ お母さん来るまでこっちで待ってよっか、アツシ君。」
郁はニヤニヤ笑う柴崎に母親への言伝を頼むと、アツシの手を取って近くのスツールに誘導した。
人懐っこいアツシはすぐに郁に打ち解けて遊び出した。郁の膝に乗って手遊びをする。
「わあ、アツシ君 上手だね!」
「アツシ君 いい子だなあ。」
やがて くすぐりっこが始まった。
「やん、くすぐったいよアツシ君!」
「きゃっ やだぁアツシ君。」
「アツシ君 そこだめぇ。ひゃあ、エッチ。」
やがて居たたまれなくなった堂上が ガツンと郁に拳骨を落とした。
「騒ぐなあほう。図書館だぞ。」
堂上の後ろでは 小牧が声を殺して笑っている。
「いったあ~。そんな思いっ切り落とさなくてもお。」
頭を押さえて抗議すると 堂上の顔が赤い事に気付いて首を傾げる。
カウンターの方からアツシを呼ぶ母親の声がして、アツシは郁から飛び降りて走って行った。
「バカ、堂上二正の名前も同じなんだぞ。」
手塚の指摘に 郁はあっと口に手を当てた。『堂上篤』。普段『堂上教官』としか呼ばないから すっかり名前が抜け落ちていたのだ。
チラリと堂上を見ると 不機嫌そうな顔。
「バイバイ お姉ちゃん。」
母親と合流したアツシが手を振っている。
「あ、バイバイ アツ…シく…ん。」
胸の前で小さく手を振った。
「警備に戻るぞ。」
堂上は眉間に皺を盛大に刻んだまま踵をかえすと 小牧と巡回に入って行った。
「そういえば どこかで聞いたことのある名前だと思ったのよ。」
郁は頭を抱えた。
「司令の顔だけじゃなくて、上官の名前まで忘れるのかよ。バカだ やっぱりバカだ。」
手塚は容赦なく罵った。
「エッチなんだ、アツシ君。」
柴崎の一言に、郁は撃沈した。

「顔だけでなく 名前まで忘れられるとは、不憫な王子様だねぇ。」
小牧の言葉にジロリと睨む。
耳に残るのは自分に向けてではない 自分の名前。
自然と出るため息は 落胆からくるものか、有らぬ想像を掻き立てられたからか。
「関係ない。」
こんな時は追求しないに限る。小牧に一蹴りしてから 警備に集中する事にした。
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