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2012'09.27 (Thu)

「会いたい気持ち」

予報に反し よい天気でした。中学の体育大会は無事開催され、結局フルに見てきた英香です。
ムカデ競争で男子生徒が転んで 鎖骨を折る怪我をして、救急車で運ばれていきました。しかし、怪我人の多いこと。炎天下ではないのに 走った後に倒れてしまう女の子が続出。真っ赤になって 熱中症になりかけた様子かなぁ。ゴール手前ですっ転ぶ姿も1人2人じゃありませんでした。何だか 弱いなぁ という印象でした。ま、気温だけが問題じゃないんですよね。
更新です。恋人初期。


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【More】

「会いたい気持ち」


右手に持った携帯を開けては閉じ、はぁーとため息をついて 枕元に置く。カーテンの中で郁がベッドに寝転んで さっきから同じ動作を繰り返している様子は 柴崎には丸分かりだ。
消灯まで1時間。いつもなら他愛ないお喋りをしている時間なのだが、何やら考え事のあるらしい郁は 早々にベッドに入っている。
「さっさと教官に メールでもしたらぁ?。」
ファッション雑誌を捲りながら 柴崎はカーテンの向こうに声をかける。
「だ、だって 何て打ったらいいか分かんないんだもん。」郁はのそのそとカーテンを開けて出てきた。
「ただ 会いたいです でいいんじゃなーい?。難しくも何も無いでしょうよ。教官だって嬉しくてホイホイ出てくるって。」
「でも…。」

急に会いたくなった。今日も1日職場で一緒だったのに。朝になればまた会えるのに。
理由なんてない。湧いて出てくる 会いたい気持ち。声が聞きたい。顔が見たい。触れていたい。こんなに教官でいっぱいなのに、もっともっとと――欲張りなんだ。ただ会いたいだけなんて 我が儘じゃない?。
じっと窓の外を見る。見えるのは硝子に映った 情けな気な自分の顔。
突然 郁の携帯が鳴る。教官からだ。ドキンと跳ねるのは胸の奥。メールではない電話の着信に慌てて応える。
「今 出られるか?。」
聞くより早く 部屋を出た。後ろで柴崎が手を振っていた気がする。

「早いな。」
ロビーに出ると 堂上がソファーに腰を下ろすところだった。あまりに急いで来た事実に 郁自身少し恥ずかしい。
「あ、―あたしも会いたくて…。」と言う郁の手を取って 堂上は外に出た。
無言で歩いていたが くいっと繋いでいた手を引かれて2人向き合い抱き寄せられる。頬に触れる堂上の前髪がくすぐったい。擦り寄るように堂上の肩口に額を付けると すーっと息を吸った。匂いを感じる。早い鼓動を落ち着ける様に。
「明日になれば また会えるのにな。どうにも堪えられんとはな。」
呟く堂上の声。 あれ あたし声に出してたっけ と焦る郁に続けて話す。
「こんな時間に呼び出すようになるとはな、俺は大概我慢の足りない男らしい。」
郁はびっくりして堂上の顔を覗き込んだ。目の前には自嘲気味な男の顔。普段言わない様なセリフと普段しない表情で、ちゅっと音をたててキスを落とされたら 一拍どころか三拍ほど置いて真っ赤に染まった。
「そ…そんなの あたしだって。でも ただ会いたいだなんて言ったら 我が儘なんじゃないかって思って。」
「会いたいってのは 理由じゃないのか?。用事を作らんといけないのは面倒だな。」
どうしたんですか?教官。やけに素直な物言いに郁は俯いた。
「郁。」
「は、い。」
「と 呼べる貴重な時間だしな。」
笠原――と呼ばれるのは好きだ。背筋を伸ばし 反射で動ける。
郁――と呼ばれるのはもっと好き。甘く響く教官の言葉が続くから。今日は少しくすぐったい。会いたい気持ちが一緒だったから?。
郁から堂上の頬にキス。
「遠慮するなよ。勿体ない。」
勿体ないって何ですか。言葉にする前に塞がれる。深い深いソレで。消灯までの僅かな時間を惜しむように。
16:52  |  図書戦  |  TB(0)  |  CM(1)  |  EDIT  |  Top↑

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 | 2014年04月17日(木) 17:28 |  | コメント編集

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