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2013'02.19 (Tue)

「月に誓う」前編

挑戦2をしてきた英香です。
再び映画館へ。
朝 主人に聞きました。
「映画の前売り券って 普通取り扱ってるもんなの?」
「普通ね。聞けばいいじゃん。」
いや、聞けないから困ってるの。
「インターネットとかロー〇ンとかで…。」
ポストカードとか欲しいんです。
「すいませ~んって…。」
無理。
「諦めたら?」
やだ。
で、映画館でまた怪しいおばさん出没です。お兄さんが待ってました。
挑戦3では ドラえもんのチケット買う「ついで」という作戦に出ようかと。←結局ダメだったんです(T_T)。
更新しておきます。…また続いちゃったけど いいですか?。多分 前中後編になります。上官・部下で囮捜査後です。

↓こちらから どうぞ

【More】

「月に誓う」前編


毬江ちゃんが被害にあった痴漢の犯人は、郁と柴崎の囮捜査で捕まり 一件落着となった。
それは、郁としても最大懸念事項だった王子様卒業宣言後に起こった。

何となく違和感。
郁は書架作業中に頭の隅に引っ掛かるものがあった。「何か」は分からないけれど、数日前から感じていた。時々ぞわぞわするような、かといって体調が悪いわけでもない。
それは日に日に大きくなっていたのに 郁自身が気付いていなかった。

堂上班は図書館業務を終え事務室へ。各自着席し書類と向き合う。郁は一息いれ ぼーとファイルの表紙を見つめていた。
その時、隣りの手塚が郁の肩に手を触れた。
「――っ!」
郁は体を仰け反らして驚愕の表情で手塚を見た。
「び、びっくりしたー。手塚か…。」
郁の反応に手塚も驚いた。
「ばっ、何だよ。糸くず取っただけだよ。」
「ごめん ごめん、ちょっとぼーとしてたからさ。」
顔の前で片手を立てて謝る郁を この時は誰も変だとは思わなかった。
「さっさと日報書けよ。」
堂上もいつもの様に声をかけた。

翌日の朝、ミーティングの前に郁はコーヒーを淹れに給湯室へ。
「小牧教官も飲みますか?。」
たまたま近くにいた小牧に声をかける。
「そうだね、貰おうかな。」
手を伸ばしてきた小牧に郁は淹れたコーヒーを手渡そうとした。つ と指が触れた拍子に「ひゃっ」と急に郁が手を引っ込めた為、コーヒーはカップごと床へ。
「わっ、すみません!。小牧教官 かかりませんでした!?」
慌てて雑巾で辺りを拭う。そして小牧のズボンにハンカチを当てる郁の手が微かに震えているのを見て 小牧は眉をひそめた。

午前中は格闘技訓練だった。堂上は班長会議が長引いた為 遅れて室内訓練道場に向かった。
道場ではそれぞれが乱どりを行っていた。堂上は視線を巡らしたが郁の姿がない。柔軟でもしているのかと隅まで探したが見当たらない。
「笠原なら 気分が悪いとかで医務室に行ったぞ。」
と声をかけられた後 小牧が道場に入って来た。
「堂上、…ちょっと――。」
手招きされて 小牧に連れられ道場の外に。
「どうした。笠原の奴 体調でも崩したのか?。」
道場の裏まで来て立ち止まると 小牧は腕を組んで堂上に向き合った。
「うーん、もしかして だけど―――――。」

「男性恐怖症?」
堂上のすっとんきょうな声に小牧は肩を竦める。
「多分まだ本人に自覚は無いんじゃないかな。ここ最近変かな って思ってたんだけど、さっきの乱どりでね 組み手取った途端に弾けたように相手の手を外して固まったんだ。顔色悪いし 声かけたらさ……なんか怯えてる?そんな感じの目をしてたんだ。」
「怯え? 笠原がか?。何でまた急に。」
堂上が眉間に皺を寄せる。
「…この前の囮捜査、かな。」
小牧は壁に背を当てて寄りかかった。
「覚悟して囮になったとしても、徐々にトラウマが増大した可能性だってあるんじゃないかな。」
小牧の脳裏に浮かぶのは あの日の毬江の姿。声もあげられず 助けも呼べず、ましてや抵抗のすべを持たない少女が受けたその恐怖。折れそうなほど華奢なその体が震えるのに どう対処していいのかも分からなかった。
「一過性のものかもしれないし 取り敢えず様子を見よう。まだそうだと言い切れないしね。」
今は意識させない方がいいかもという小牧に 堂上も頷いた。
「……分かった。」
堂上の拳がきつく握られた。

医務室で郁は1人首を捻っていた。
「熱もないし 寒気も治まった。風邪?っぽくもないしなあ。…変なの。」
医師のいない部屋で適当に熱を測る。訓練サボっちゃって教官に叱られるな、と舌を出した。
一休みし 着替えて昼休憩の堂上達に合流しようと食堂へ向かった。トレイを持って見渡すと 堂上・小牧・手塚に加えて柴崎が固まって座っていた。
「ご心配おかけしました~。」
おばちゃんに大盛りにしてもらったカレーライスをテーブルに置いて席に着く。
隣りに座る堂上に「大したことなかったみたいです。スミマセンでした。」とペコリと頭を下げた。
「最近ちょっと寝不足気味なんですよね。以後気を付けます。」
そんな郁を柴崎はちろりと見やった。
早速ばくばく食べる郁に変わった様子は見受けられない。ホッとした堂上はいつもの様に
「体調管理は基本だぞ。」と郁の頭をぽんと叩き――
パシッ と郁は堂上の手を払った。
雑談していた小牧と手塚が押し黙る。柴崎の手も止まった。一番驚いているのは郁だった。
「――あれ?」
その声は 震えていた。
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