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2013'03.26 (Tue)

「忙しかった後に」(小話)

パソコンが無事使えるようになりました。
INDEXをいじりましたのよ。本来のやり方が分からないのですが、取り敢えずコレでいきたいと思います。
さて、何だかんだと言いながら 小話でも書いて埋めておこうと、過去作品のその後 で更新です。
No.40 「忙しい」 の続きになります。手塚で遊んで終わろうかと思ってたら 郁ちゃん出てなかったんで、出しておきました。

↓こちらから どうぞ

【More】

「忙しかった後に」(小話)


堂上は1時間半きっかりで第二図書館から帰って来た。疲れはピークに近い。
事務室のドアを開けて入る。
「堂上、お疲れ。」
「堂上二正、お疲れ様です。」
小牧と手塚はそれぞれ声をかけた。
「ああ、ひとまず終わらせて来たぞ。」
堂上は机にカバンを置き どっかりと椅子に座ってネクタイを緩めた。
「お、堂上 帰ったか。」
進藤一正がニヤニヤと近付いて来た。
「何ですか、気持ち悪い笑いですね。」
眉間に皺を寄せる堂上に 進藤は額に手を当てて体を傾けて言った。
「何だか熱っぽいんだよね~。すまんが堂上、熱を測ってくれないか?」
周りの隊員もどっと笑う。
「? なら医務室にでも行ったらどうですか。」
忙しいからあっち行って下さい と追いやる堂上は、カバンから書類を引き出して広げた。
「ほ~、笠原には親切にも熱を測ってやったのに 俺にはしてくれないのかぁ。」
進藤は体を揺らしながらからかう。
「なんだ、笠原は熱を出してるのか。」
堂上は初めて知ったように眉を上げて手塚に顔を向けた。どうやら堂上は、出掛ける間際に自分が郁にしでかした事を覚えていないらしい。
「堂上~、どうやって熱測るか教えてやろうか。」
しつこい進藤を 忙しくて若干イラつき気味の堂上は相手にしたくなく、部下に丸投げする事にした。
「進藤一正、仕事して下さいよ。手塚、適当に熱でも測ってやれ。」
軽い気持ちで手塚に振ると、忙しそうな堂上を気遣い 一瞬躊躇したものの
「分かりました。」
と立ち上がって進藤の前に立った。
キョトンとする進藤の頭部を掴んで額と額をくっつける。
「熱は無いと思われます。」
敬礼する勢いで堂上に報告した。
堂上は呆気にとられ、事務室内も静かになった。小牧が我慢出来ずに噴き出すとわっと全体が沸いた。
キョロキョロと訳の分からない態の堂上に ひきつりながらも小牧が説明する。
「お前が、笠原さんの熱を、ああやって、測ったんだよ。」
まさか、と堂上は固まった。
「手塚あ~、俺は妙な気分になっちゃうよお。」
そう言う進藤の横で、手塚もまた「しまった。間違えたか。」と固まっていた。

散々からかわれた堂上は 一旦事務室を離れ、廊下の端にある自販機前のソファーに座った。
「疲れた…。」
はぁ~と息を吐いて目を閉じる。誰もいない廊下は騒がしい事務室と違い、しん としていた。
記憶にない、と宣言して出ては来たが、思い返せば何となくその温もりの覚えがなくもない、ような。

すぐ脇の階段を登って来る足音がしたが構わないでじっとしていると、そのまま足音は通り過ぎていった。かと思ったら引き返して来た。
「きょ、教官…。」
郁だった。
堂上は先ほどの部隊のみんなの話によると どうやらやらかしたらしい事が分かった。今、郁にどんな顔をしたらいいのか―――眠ったフリを決め込んだ。
堂上の前を動かない郁。
「身体、壊さないで下さいね。」
ごく小さな呟きが聞こえたかと思うと 堂上の額に軽くコツンと何かが触れた。
「熱は……無いですね。」
多分 目を開けたら 真っ赤な顔をした郁が拝めるだろうな。
しかしパタパタと足音が遠ざかっていった。

忙しくて 癒される いろんな事の起こる1日が過ぎていく。今暫く堂上は目を閉じておく事にした。

18:20  |  図書戦  |  TB(0)  |  CM(1)  |  EDIT  |  Top↑

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 | 2013年07月26日(金) 16:00 |  | コメント編集

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