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2012'10.05 (Fri)

「支え 支えられ」

今日は午後から学校行事があったので、久々にママ友とランチしてきました。いつもは5,6人のグループなんだけど、今日は2人きり。一番気の合うママなので いろいろ気が晴れました。
さて更新です。間あけるつもりがつい。お付き合いください。郁ちゃんの査問中です。


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「支え 支えられ」


郁の査問会が行われているのは 図書基地司令部庁舎の会議室である。行政派トップの彦江副司令を始めとした5人のオジサン連中と対峙していた。
こうして出頭するようになって3週間か。ここで神経をすり減らす1時間を耐え、寮では冷たい視線と陰口に晒される。
大丈夫。
なんたって バックには鬼教官が着いてるんだから。
しかし20代前半の女の子だ。例え男らしいと揶揄される郁であっても、この精神的重圧に1人耐えるには厳し過ぎる状況だった。
堂上はきっちり 査問終了時刻に郁を迎えに来た。
「大丈夫か?」「大丈夫です。」これはただの決まり文句だ。

堂上が査問会に呼ばれていた時に 心の支えとなっていたのは、あの見計らいの時の女子高生だった。否定はしない。どんなに糾弾されようが、あの時の自分の行動に後悔はなかった。助けたいと思ったのは どんな感情からきたものか、あえて言及はしないが。しかし突き動かされたあの少女の背中は、今は延び切らずにある。
自分を追いかけてこなければこんな想いをしなくてもよかったのに。あの時の自分に罵りたくなる。
郁が支えとしているのは、同じ査問を耐えたと知った あの時の三正だろうか。査問対策をし、後方支援している玄田隊長や堂上班の面々や芝崎だろうか。
支えてやりたい。上官として。それ以上に。

司令部庁舎を出て特殊部隊庁舎に向かうと、左手には400Mトラックが見える。郁は立ち止まってグラウンドを眺めた。
「走るか?。付き合うぞ。」
真っ直ぐな堂上の視線に
郁は大きく頷いた。

「ちょっ、きょーかんっ!」
「なんだ、もう終わりか?。」
グラウンド20周した後にダッシュをこなし、腕立て伏せ100回に入った。いつもの郁ならへばるものでもないが、いかんせん 心労もあり 査問で凹んでいる時にやる量でもシチュエーションでもない。
「短距離だと 負けるからな。」
「勝つとか負けるとか、そんな問題ですか!。」
仰向けに倒れて 息を弾ませている郁に、堂上は手を差し出した。
この右手は上官として支える為に。
「頑張ってる部下に 労いの精神は無いんですかね!。」
郁はプンスカ怒りながらも 素直に手を取った。ぐいっと引かれて立ち上がると、フラリと身体が揺れて傾いた。「―っと」
バランスを崩した郁の肩に添えられた左手は…。
「…有り難うございます。」
「今日はよく眠れるんじゃないか?。感謝しろよ。」
普段なら頭を叩いて言われるセリフだが、軽く抱き締められて言われた。「お前はよくやっている。」と一言添えて。
眠れていないのはお見通しだ。郁は少しだけ身体を預けてから すっと背筋を伸ばした。
大丈夫。まだ折れてやるものか!。あたしには仲間がいる。教官がいる。
「王子様にも支えてくれる人がいたんでしょうか。」
「いたぞ。」とは言ってやれない。
「行くぞ、みんなが待っている。」
堂上は郁を促した。


「どうしたの?。遅いと思ったら2人して汗だくじゃないか。」
小牧が笑顔で迎えた。
「よし、早くレコーダー出せ。」
玄田に言われて 郁はハッとした。
「あっ! スイッチ切ってない!。」
「このあほうッ またか貴様ッ!」
レコーダーをぶん取ろうとする堂上の手を掻い潜って 玄田の手が掴みあげた。
「まあまあまあ。」
小牧と玄田は堂上を押さえ付けて スイッチを入れた。
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