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2013'04.23 (Tue)

「憂鬱な時を」1

空気が冷たいです。
今日は用事が目白押しなので、気温上がって欲しいなと思っている英香です。
只今 車の定期点検中。タイヤの履き替えもしてもらっています。
明日は新しい冷蔵庫が届くので、キッチンの模様替えもしなくちゃ。今より大型にしたので配置換えをしなければ収まらない。食器棚も全部出さなきゃ動かせないし。
膝が痛いとか言っていられない状況です。この際スッキリしたいなあ。
主人?。絶対使えません。スッキリどころか全て棄てられてしまう。
今の内に更新です。前中後編になるかな、と思ったんですが ちょっと続くかも。この瞬間にナンバーに変更です。3で終わる可能性もありますが。
県展後です。

↓こちらから どうぞ

【More】

「憂鬱な時を」1


食堂で堂上班は揃って食事をとっていた。
「今日の中華丼定食はボリュームあっていいですね。」
郁の笑みに手塚が呆れて答える。
「あれだけおばちゃんに大盛りねだったんだから当たり前だろ。」
「だってお腹空いちゃったんだもん。このくらいないと。」
ぷくっと膨れた郁に小牧は感心したように言う。
「笠原さんは食べても太らないからいいよね。ま、あれだけ動いてるんだし、気持ち良く食べたらいいよ。」
ですよね~ と郁は機嫌を直して食事を再開した。
堂上はそんな様子を苦笑しながら見ていた。

「堂上、隣いいか?」
そこへ男がやって来た。
「ああ、木村か。」
お茶を飲んでいた堂上の隣にトレイを置いて座ったのは、堂上や小牧と同期である業務部の木村二正。
「どうした、珍しいな。」
木村は優秀な業務部の準幹部である。主に外回りが多く、滅多に食堂で食事をとることもないので、時々寮で会う程度だ。
何となく切り出しにくそうに木村は話す。
「いや、最近堂上をなかなか寮でも見掛けないしな。残業 多いのか?」
「まあな、だが一段落したところだ。でなきゃ今日も昼はコンビニ弁当を事務室でって事になってたな。」
じゃあ、と木村は背広の内ポケットから何か取り出した。
「何だ?」
手紙だった。反して宛名を見れば女性の名前。む、と眉間に皺が寄る。
「第二図書館の業務部の子なんだ。お前、結構出向してるだろ?。お近づきになりたいんだと。」
郁は食事の手を止めて 目の前の成り行きをじっと見ていた。
「いい。返しておいてくれ。」
堂上は封を開ける素振りも見せずに 木村に突き返した。
「まあ そう言うなよ。結構可愛い子だぜ。お前も独りが長いだろ、そろそろ彼女でも作ったらどうだ。っていうか、落ち着いて貰わないと周りも迷惑だよ。」
堂上をはじめエリート隊員は 当然独身女性達に狙われている。小牧のように明らかに決まった相手がいるならば諦めも出来るが、堂上はフリーでいる期間が長い。恋する女性が淡い期待を持つのも無理はないのだ。少々近寄りがたい雰囲気を醸し出してはいるが、堂上の人気があるのは誰もが納得している。
「俺達もそろそろいい年だからさ。若い奴らばかりの特権でもないだろ 合コンってヤツは。」
「はあ?」と怪訝な顔をする堂上の肩を木村はポンっと叩いた。
「この手紙を受け取らないのは予想してたさ。その代わり 合コンには強制参加な。この彼女にあと3人集めておいてくれって頼んだんだ。俺とあと2人の4対4。お前の参加が条件なんだからな。俺達の少ないチャンスを潰したりしたら承知しないぞ。」
木村は一気に捲し立てる。男4人は30過ぎだ。真面目に結婚も視野に入れての合コンに 気合いしまくりらしい。
「何勝手に決めてるんだ。行かんぞ 俺は――手塚…」
慌てた堂上は手塚に振った。
「バカ、手塚なんか連れて行ったら全部持ってかれるだろ。」
後ろから羽交い締めしてきたのは どうやら他の参加予定者である武田二正。
「堂上もいい加減身を固めろ。家庭持つのも大事だぞ。――なあ、笠原ちゃん。」
急に名前を呼ばれてびっくりした。それまでボーと話を聞いていた郁は、何と答えたらいいのか分からない。
「上官が幸せになれば部下だって嬉しいさ。ただでさえ特殊部隊は婚期逃す奴が多いんだろ?。笠原ちゃんからも言ってやってよ。」
「笠原は関係ないだろ! 大体余計なお世話だ。とにかく断る。」
堂上は立ち上がった。
『関係ない』
そうだ。堂上から見たらただの部下なんだから。
しかし郁にとっては恋を自覚した相手。正直にいえば行かないで欲しい。でもどうしてって訊かれたら…。
「か、可愛い子なんですってね。よかったじゃないですか!」
つい口から出てしまった言葉に自分でもびっくりした。でももう止まらない。
「暫く残業も免除ですし、楽しんで下さいね。」
郁のセリフに木村はここぞと畳み掛ける。
「ほら、部下だって勧めてくれてるんだからさー。」
あははと笑う郁の顔をじっと見て、堂上は無言でトレイを返却口に返すと 食堂を出ていった。
郁が箸を置いて俯いたのを、小牧は小さくため息をついた。
「バカね。」
少々離れたところで一部始終を見ていた柴崎がやって来た。
「教官に彼女が出来れば 諦めた子が自分達に目を向けると思ってるのよね、木村二正は。メンバーの武田二正なんて教官より年上だもの、かなり焦ってるんですってよ。ありゃ無理やりにでもくっつける気満々だわね。」
どうするの?と訊く艶やかな柴崎の笑みは 郁には意地悪そうに見える。
「ど、どうするっ…たって、どうにもできないし…。」
ちらりと木村の方を見た。2・3席をずらして携帯でメールを打っている。武田も画面を覗き込んで相談しながら。多分相手の女性と日程の調整をしているのだろう。
「よし、明日の夜だ。」
木村と武田はパチンと互いの手を合わせた。
「暫く残業ないんだろ?。小牧、明日の夜 堂上借りてくな!」
ウキウキと談笑しながら去っていく2人を 郁はただ呆然と見送るしかなかった。
10:53  |  図書戦  |  TB(0)  |  CM(2)  |  EDIT  |  Top↑

Comment


 一々英香さん、お久しぶりです!
 なかなか、コメントできないごめんなさい(泣)

 コメント出来きない間もずっと、小説読んでました(笑)
 とても面白いです!

 「憂鬱な時も」も続きも気になります!
 これからも、頑張ってください(笑)
                    From  凛香
凛香 | 2013年04月23日(火) 21:42 | URL | コメント編集

毎日のように、英香さんの更新を楽しみにしてます♪( ´▽`)

この話の続きが気になります!!
堂上さんどーするの!?郁ちゃんどーするの!?
って感じです(笑)
次の更新を楽しみにしています☆

ももいちご | 2013年04月24日(水) 19:24 | URL | コメント編集

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