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2013'06.10 (Mon)

「マゼンダピンク」(リク10)

昨日は1日こちらを休んだ英香です。
新体操の県大会。初めて開会式から閉会式まで観覧しました。
そして 大概最下位争いをしていた我が校が 団体演技3位入賞と大健闘にびっくり!。トップバッターで大きなミスもなく演技を終えてホッとしていたら、あれよあれよと暫定1位。最後の方は全然レベルの違うチーム達なので抜かされましたが、快挙です。
3年生の中に1人2年生の長女が入っているので、とにかくミスして足を引っ張らないことだけを念じていました。女の世界は怖いですからね。レギュラーじゃない3年生の目が…。彼女も精神的に鍛えられてるようです(;^_^A。
煌びやかな衣装の女の子達。夏に向けて個人の衣装の購入を勧められました。
高っw(°O°)w。
更新です。リクで上官・部下。県展前、かな。リク内容は最後に。…長いの。
リクエストSSのNo.は通しで表記していこうと思っています。

↓こちらから どうぞ


【More】

「マゼンダピンク」(リク10)


シフトの関係で珍しく昼休みが長く取れた堂上班は 揃って外で昼食をとった。
その帰り道、通りの公園で人集りが出来ていた。
「何でしょう?。」
噴水の脇にはラフ版や上に伸びる集音マイク、大きな機材が見えた。女性の黄色い声がする。
「あ、撮影してるんだ!」
好奇心旺盛な郁が目を輝かせた。
「ちょっと見てきていいですか?」
誰にともなく言って 返事も聞かずに飛び込んでいった。
「おい!…ミーハーめ。」
「ま、いいんじゃない?。まだ時間もあることだし。」
呆れる堂上に小牧は笑った。

スタッフが忙しなく動いている。その中に立っているのは最近人気急上昇している若い俳優・相原だった。腕を組んで難しい顔をしている。
各スタッフは近くに停めてあるバンに出たり入ったり、携帯片手に叫んだり。あまりスムーズに撮影している雰囲気ではなかった。
それでも周りを囲むOL風の女性達は、相原が視線を向けるだけで騒ぎ立てる。
郁はその中にひょいと顔をだした。
その時興奮した女性が前のめりになり、別の女性まで巻き込んで倒れそうになった。
「危ない!」
郁は咄嗟に腕を取って女性を引き起こした。危ういところで食い止めると 周囲は安堵のため息をついた。
その様子を目にしたスタッフが郁に声を掛けてきた。
「ちょっと、キミ!」
周りの女性と頭一つ大きな郁が目に付いたらしい。
キョトンとする郁を下から上に、前から後ろをじろじろ眺める。
「よし、キミでいこう!」
郁の腕を引っ張った。
その手を無言で払ったのは堂上だ。
その威圧感にスタッフが怯んでいると、別のスタッフが駆けつけて来た。
「申し訳ありません。大変失礼しました。ですが、ご協力願えませんか!?。」
深々と頭を下げられた。
「今CMの撮影をしているんですが、実は相手の女優さんが渋滞にあってまだ到着できてないんです。しかしかなり時間が押してまして――。是非とも代役をお願いしたいのですが。」
予想外の申し出に堂上と郁は顔を見合わせた。
「何もコイツじゃなくても…。」
堂上の言葉をスタッフは遮った。
「いえ!長身の女優でして、衣装の関係でどうしてもあなたにお願いしたいのです。大変スタイルもよろしいですし、イメージもぴったりです!。それに短いシーンですので お時間も取りません!」
懇願され 押し切られる形で、郁は連れて行かれてしまった。
「意外な展開だね。」
眉間に皺を寄せた堂上に小牧がクスクスと囁いた。

バンの中で着替えとメイクをされて外に出る。
出てきた郁を見て堂上は息を飲んだ。
髪も整えられ、プロのメイクを施された郁は見違える様だった。眉やアイメイクは清潔感のあるナチュラルな仕上がりで、口紅は艶やかなマゼンダピンク。衣装はシンプルな膝丈の白いレースのワンピースが身体のラインにふわりと沿い、すらりとした手足が惜し気もなくのびている。
「本物のモデルさんなんじゃない?」
後ろの女性達も ほう、とため息をついた。
堂上の言葉は出ない。郁の姿を正視出来ないのだ。
「これほどとはね。」
小牧は堂上を肘で小突く
囮捜査で化けたと思ったが、プロにかかると想像以上に映える。
「普段お化粧されないんですね。お肌が綺麗でびっくりしました。ちょっと手を加えただけでこれですもの、勿体ないわ。」
メイクを担当したスタッフが羨ましそうな顔をした。
「なんかスカスカします~。」
普段着慣れないワンピースが心許なくて眉を下げる郁に、相手役の相原が近付いて来た。
「予定の子よりよっぽどいいじゃん。監督、これなら…。」
監督らしき男も満足そうに頷いた。
「口紅のCMなんです。彼に合わせて動いてくれればいいから。」
「!む、無理です。」
思い切り腰が引けた郁を相原は引き摺っていった。
堂上の横で監督が呟いた。
「キャッチコピーは『吸いつきたくなる唇』だ。」
…悪い予感がした。

「僕の目を見ていればいいから。」
噴水をバックに相原は郁の手を引き軽やかなステップを踏む。木漏れ日に2人のシルエットが美しく浮かび上がった。
「笑って。」
(ひ~~~。)
引きつってうまく笑えるだろうか。ちらりと目の端にとらえた堂上は仏頂面だ。
つい俯いた郁の腰に相原は手を回し引き寄せて顔を近付けた。
「吸い込まれるように――このままキス しちゃおうか。初めてじゃないだろ?」
仰け反る郁をくるくる回しながら唇を寄せる。
「僕とキス出来るなんて光栄に思わなきゃ。」
郁の顎に手を掛けた。
「キャー。」
歓声があがると 堂上が揺れた。

「いてててて――。」
悲鳴が響く。
見れば 郁が相原を後ろ手に捻りあげて確保の体制に入っていた。
「わ…。スミマセン!つい。」
我にかえった郁は手を離し、ペコペコと頭を下げて謝りだした。
そこに凄いスピードで乗り付けてきた車があった。
「女優さん 到着しました!。」
スタッフの声がした。
「あ、じゃっ。」
郁は呆気に取られている相原から離れ、慌ててバンに駆け込んだ。

衣装を脱いだ郁が戻って来た。
撮影は改めて行われているようだが、監督はキョロキョロ探す素振りを見せている。郁達は逃げるようにその場を後にした。
「堂上、業務の時間が近いから 俺達先に行ってるよ。笠原さん、いいもの見せてもらった。綺麗だったよ~。」
さらりと小牧は言葉にすると、手塚と訓練速度で基地に向かった。
残されたのは郁と堂上。
「行くぞ。」
「…はい。」
普段と変わらぬ堂上の背中。どうせ似合わなかったんだろうな、と郁は肩を落としながら堂上の後を歩いた。
「何だか災難、だったな。」
「全くです。あの俳優さん、勝手に初めてじゃないって決め付けてキスしようとするんですよ?。自分となら女はみんな喜ぶと思ってるんですかね。失礼な話です!」
郁はぶんむくれる。
「でも20も半ばにきてて まだしたことないって変なんでしょうか…。」
だってそういうのは 好きな人としたいんだもん。
もう後半は独り言だ。尖らせてぶつぶつ言う唇は 先ほどのメイクを施したままで、マゼンダピンクの輝きは郁の健康的な肌を色艶よく引き立てている。
その色香に惑わされる。
『吸いつきたくなる唇』
監督の声が耳元に蘇る。あの俳優が触れそうになった時、ある衝動に駆られそうになった。
堂上は郁に向き合うと襟元を引き寄せた。
「え?」
公園の外れ。基地に向かう近道の為に、人気のない小路に入っていた。
ここも木漏れ日が色濃く映え、鳥のさえずりだけが聞こえた。
郁の唇に堂上の吐息がかかる―――。
「「………」」
2人動かない。
「なんで拒否しないんだ。」
殴ってくるかと思った。又は投げ飛ばしにくるかと。
「あの……。」
郁は頬を赤らめて顔を伏せたが堂上からは丸見えだ。まだ誰のものでもない唇も。
「あほう、自分を大切にしろ。防衛くらいするもんだ。さっきの行動は正しい。」
トンと押して襟から手を離し、堂上は踵を反して基地に向かう。
相原確保のことだろうか。本来なら堂上も確保するべき?。だって――。
――嫌じゃなかったんだもん。
最後の言葉は堂上に聞こえたか。
マゼンダピンクの唇が呟いた。


===========


リク内容はリク主さん無記名で、
「郁ちゃんに近寄る男性に堂上教官がヤキモチをやきまくるのを教官目線で。上官・部下期間。焦るけど手が出せない、そんな葛藤をじっくり読みたい。」
でした。

書いてからリク内容を確認したら 「しまった、全然違うじゃん」。
うちの教官、なかなか内面出さないのよね。しかも教官目線違うし(*_*)。
ちゃんと内容確認してから書き始めましょう、との教訓を得ました。いえ、リク頂いた時に最初思い浮かんだのがこのシチュエーションなんですよね。多分書き方に問題あるんだと思うんですけど…。ヤキモチを入れらんなかったの。
リクに覚えのある方、こんなんになりましたが UPしておきます。ありがとうございました。
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 | 2013年06月10日(月) 16:45 |  | コメント編集

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