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2013'06.14 (Fri)

「違い」(リク11)

1分30秒!。きっかりの英香です。満足満足。
楽しくて調子に乗ってもう1曲編集したの(だから遅くなる。)
やっとお話に取り掛かりました。リクエスト頂いていると、題材悩まなくてすむので有難いです。
たくさんのリクエストをありがとうございます。似たようなシチュエーションでも、ちょっといじって各リクエストにつき1つの話をと思っています。
このリクエストをきっかけに初めてコメントして頂いたりって方もいらっしゃって、とっても嬉しいです。優しい声をかけてもらえ くすぐったいやら恥ずかしいやら。励みになります。
後半に頂いたリクエストは大分先のUPになるかと思いますが、基本、順に考えていきますね。気長にお待ち下さい。
更新です。リクエスト内容は最後に。上官・部下で革命中です。

↓こちらから どうぞ


【More】

「違い」(リク11)


当麻の護衛においては堂上班では、堂上と郁 小牧と手塚 のバディで行動することが多かった。
当麻の保護がオープンとなった今、防衛部の協力を得られるようになり通常の業務も戻ってきた。
それに応じて堂上の負担も重なる。玄田の入院は思った以上に影響があった。現在の状況も特殊であるが故に、緒形を補佐する筆頭にあげられるのは、隊長の懐刀と言われているだけはあるのだろう。
期待されているのも分かる。しかし確かに疲労感があるのは事実。
長引く事件に郁との関係を進められない焦りがないわけではない。時折頭をもたげるそんな感情を押さえ込むのに必死になる自分に驚くほどに。これほど大きな存在になるとは思わなかった。あの時の女の子に。笠原郁という女性に。

今日は図書館警備。堂上と手塚、小牧と郁で巡回していた。
郁が小牧と児童室をのぞくと、ガラス越しに目が合ったのは幼稚園児の「かな」だ。
「郁ちゃん!」
このところのバタバタで、堂上班は図書館警備から外れていたのだ。久しぶりに会って かなは児童室から郁のもとにやってきた。
「かなちゃんこんにちは。いいご本見付かった?。」
郁は膝を折ってかなと目線を合わせた。
「うん、新しいご本がいっぱい入ったのよ。くまさんシリーズも続きが出たの。」
かなが楽しみにしていた本を始め 多くの新刊が入荷したとはきいていた。
「良かった。いっぱい読んでね。」
かなは大きく頷くと小牧にもにっこり顔を向けた。
「小牧のお兄ちゃん、お願いがあるんだけど。」
なんだい?と郁と同じように身を寄せた。
「あのね、…。」
かなのお願いに2人は微笑んだ。

2階の書架から堂上と手塚は降りてきた。目に入ったのは かなと話している郁と小牧。
「親子みたいですね。」
ポツリと呟いた手塚の言葉に眉をひそめた。
実際郁は小牧と並んでいると穏やかに見える。小牧は上官としてラインを割ることはないし、郁も信頼こそすれ 無駄に寄ることもないのは理解している。手塚と一緒にいると じゃれあいに見えることから少々子供っぽく見えるが、時折恋人と間違えられてもおかしくないほど似合っていると部隊の連中からもからかわれる。
このところ一緒に行動することが多かったからか、自分以外の男が隣に立つ光景を見ると 胸が騒めくなんて、30男と思えないほど余裕がない。相当疲れてるな、と 肩に力が入っていることを自覚した。

業務後は残業が続いている。裁判に向けての入念な打ち合わせを始め、細々とした内容に時間を取られる。
「お先に失礼します。小牧教官、またいいですか?」
最近郁は小牧と出る事が増えている。
「うん、じゃあ行こうか。」
小牧も帰り支度をして後に続いた。
堂上は2人が事務室を出るのを視線だけで見送ると、自然と長いため息をついた。コーヒーを淹れに席を立つと、頼んであった資料が出来ているか 残っている手塚に声をかけた。
「はい、仕上がっています。」
手塚は机の引き出しを開けると資料を取り出した。
「ん。」
堂上は椅子に座ったままの手塚の頭に手を乗せてはずませた。
「……………。」
固まる手塚をよそに 堂上は呟いた。
「違うな…。」
資料を手にして給湯室に入っていく堂上を、ソレを見ていた進藤が小さく笑った。
「相当きてるな。」
堂上の机に置こうとしていた書類を手塚に渡して席に着く。手塚は、進藤と 給湯室に消えた堂上を 黙って見比べた。

残業を終えた堂上が帰寮する。ロビーで顔を突き合わせているのは 小牧と郁だ。
「あ、堂上教官!。お疲れ様です。」
郁が笑顔で迎えてくれる。
しかし今はその笑顔を見たくないと思った。同じ笑顔を小牧にも見せてたんじゃないのか?。
面白くない。
堂上は「ああ。」とだけ返事をして そのまま男子寮に向かった。
「あとは堂上と仕上げるといいよ。」
小牧はソファーから腰をあげると、堂上の横に立った。
「これ以上一緒にいると、俺 殺されそうだからね。」
堂上は睨みを効かせて小牧を見上げた。
「でも 堂上教官はお疲れですし…。」
郁は慌てて首を振った。
「こっちの方が疲れも吹っ飛ぶって。」
ぐいぐい堂上の背中を押してソファーに座らせると、小牧は男子寮に消えていった。
ソファーの前のテーブルの上には 画用紙や割りばし、クレヨンといった工作道具。
「かなちゃんに頼まれたんですよ。幼稚園で使う紙の人形劇の制作です。かなちゃんも作ってるんだけど、ちょっと手伝ってるんです。毬江ちゃんは衣裳を。かなちゃん、いつの間にか毬江ちゃんと仲良くなってたんですね。小牧教官 毬江ちゃんの世界が広がったって喜んでました。」
子供たちだけで計画しているから親には内緒らしい。どうしても難しいところを手伝ってくれるように頼まれたという。
「もう完成です。堂上教官のお手伝いは出来ないけど、こういうのは得意なんですよね。」
最後の画用紙を切り落とした。
堂上は割りばしを手に取ると セロハンテープに手を伸ばした。
「あ、いいですよ。」
恐縮する郁に堂上はかまわず作業を進める。
「かまわん。これで完成だろ?」
「…ありがとうございます。でも――。」
郁は堂上の額に手を当てた。
「やっぱり。ちょっと熱がありますよ。大したことないと思っても今は大事な時です。ちゃんと休んで下さいね。」
額に当てた手が冷たい。
「「………。」」
自分が当てた手の下から堂上の瞳が見える。視線が交わって初めて現在の状況に気付いた郁は、弾けるように飛び退いた。
「や、スミマセンっ。」
しどろもどろになって 慌ててテーブルを片付け始めた。
「いや、冷たくて気持ちがよかった。」
そうか、体調を崩しかけていたんだ。堂上はこのところのイライラの理由に思い至った。そして僅かに触れただけの郁の手の平に かなりの癒された感。
堂上はソファーから立ち上がると 郁の頭に手を乗せ2、3度弾ませる。
「これか。」
忙しさに追われて最近触れていなかったのか。偽装カップルから当麻の稲嶺邸脱出まで、少々気軽に触れ過ぎていたらしい。
柔らかい髪の感触は ささくれだった心を溶かしてくれる。
「おまえも早く休め。お疲れ。」
気持ちの軽くなった堂上は ロビーを後にした。今日はゆっくり休めそうだ。
郁の笑顔が輝いて見えたのだから。

ロビーの外で手塚が立っていた。
「違う」んだろうな、と自分の頭に手を伸ばしてみた。


===========


リクエストは れんさんより
「小牧&郁ちゃんが仕事の話をしているのに 堂上教官がヤキモチやいて 手塚に八つ当たり」
でした。
リクエストに「堂上さんのヤキモチ」が多いのにへ~と(^m^)。しかし 郁ちゃんより堂上さんのヤキモチの方が難しいと思うのは何故でしょう?。結局大したヤキモチではないわ 八つ当たりになんないわで リクエストに応えてないじゃんって(T_T)、課題が残った感満載ですが、れんさん こうなりました。
ヤキモチ堂上さん、この先どう書こうか思案中です。
リクエストありがとうございました\(^O^)/。

21:50  |  図書戦  |  TB(0)  |  CM(2)  |  EDIT  |  Top↑

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 | 2013年06月14日(金) 23:39 |  | コメント編集

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 | 2013年06月15日(土) 13:19 |  | コメント編集

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