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2013'06.18 (Tue)

「電話」後編(リク12)

今日は久々にBOOK・〇FFに行った英香です。
時間があったのでいそいそと立ち読み。
手に取ったのは初めて読む作家さん。あ、マンガです。嫌味のない絵でさらりと読んでいました。わりといいじゃん。一途な女の子の想いが伝わって 月日が流れた後に彼が訪れて……彼女亡くなっていました。
ガーン( ̄□ ̄;)!!
しまった。最後を確認するの忘れてた(T_T)。
静かに元に戻しました。
更新です。
もっと簡単な話のはずが、文字にしたらあら不思議。収まらないので補完しながら読んで頂きたい。
長めの後編です。カミツレデート前。リク内容は最後です。

↓こちらから どうぞ


【More】

「電話」後編(リク12)


カミツレのお茶を飲みに連れて行ってくれないか。

コレが持つ意味は大きかった。
図書隊の象徴であるカミツレを実際に触れたことのなかった堂上に、草花に堪能な郁が贈ったアロマオイル。筆記を見てくれたからと差し出されたその小さな箱がきっかけになった。
自然と零れ出たお茶への誘いは、月日を経て 漸く実現する――はずだった。
その日を別の男と楽しみにしているとなると、いつ堂上に断りを入れるのか。まるで判決を待つ罪人の様だ。
郁が毎日電話で話すようになって1週間。相手が誰なのかを問うことは出来ずにいた。堂上との約束をしたままでいる郁は どういうつもりなのかが見えないまま。

15日まであと数日。
業務を終えた郁が遅めの日報を書き上げ、珍しく残業のない堂上と帰寮することになった。
互いに妙な緊張感。
堂上は庁舎を出たところで足を止めた。
「笠原……。」
振り向いた郁の頬は赤く染まっている。冬の冷たい風に晒されているからか?。微かに潤む瞳が語る意味を、堂上は必死で読み取ろうとした。
今、この手を伸ばしても遅いのか。小牧の言ったように後悔するしかないのか。
右手を郁に差し伸べた。

そこに郁の携帯の着信音が鳴り響き、堂上の手が止まる。
慌てて携帯を取り出す郁を見ると 堂上は眉間に盛大な皺を寄せた。
「はい 笠原です。あ、岩崎さん。……え?いらしてるんですか?。…図書館の正門ですね。はい、今行きま――。」
「行くな。」
堂上は郁の手首を掴んで会話を遮った。
「俺のところにいろ。」
郁は堂上の目を見た。漆黒の瞳は強い光を宿しており、その視線を真っ直ぐに受けた。
「…一緒に会って貰えますか?」
「は?」
どういう意味だ?。まさか彼氏です なんて紹介するつもりじゃないだろうな。果てしない眩暈に襲われそうになっている堂上を尻目に 郁は話を進める。
「あ、はい、すぐに。」
携帯を閉じると 郁は掴まれた手首に視線を落して俯いた。
耳まで真っ赤な郁に 堂上は覚悟を決めた。どう転んでもいい。この手を離す事になろうとも 後悔するだけにはしたくない。堂上は困惑している郁を引き、1度だけ肩を抱き寄せると手を離すことなく歩きだした。

正門近くに立っていた男がペコリと頭を下げた。
「スミマセン、こんな時間に。」
郁はにっこりとして首を振る。
「いえ、構いませんよ。電話ばかりじゃ何だし。…えっと、こちら上官の堂上教官。」
「ああ、あの。」
郁は堂上の事を話してあるのか、繋がれた手をチラリと見て訳知り顔で挨拶をする。
「はじめまして。岩崎です。笠原さんには大変お世話になっています。今日はどうしても息子が笠原さんに会いたいと…。」
「あ、郁ちゃんだ!」
中庭の植え込みから駆けてきたのは幼稚園児くらいの男の子。
「こうき君。」
郁は駆け寄る男の子に手を上げて迎えた。
「笠原さんには ずっと電話で話し相手になって貰っていたんですよ。」
堂上は意味がわからず 手を離すと郁に説明を促した。


正月休暇にバーゲンを物色して街を歩いていると、歩道の隅にうずくまっている女性がいた。隣に小さな男の子が不安気に寄り添っている。郁が駆け寄ると その女性は妊婦らしい。脂汗をかいているのを見て、急いでタクシーを捕まえ病院に連れて行ったのだ。
切迫早産。満期まであと僅かだが 絶対安静だという。駆け付けたご主人と交代して郁の休暇は終わったのだが、連絡先を交換してあった為、改めてお礼の電話が来たのが始まりだ。
何かお礼をと言う夫婦に固辞する郁。しかし引っ越し間もない奥さんには親しい知り合いがなく、心細いのだと聞いた郁が ちょっとした話し相手にと逆に申し出たのだ。

「日中は奥さんと、夜はこうき君と、それぞれご主人の携帯を介してお喋りしてたんです。奥さん同じ年で色々話も合うし、こうき君は夜お母さんがいない淋しさが紛れるって。あたしも楽しかったです。」
どうやら冒頭のみを岩崎とやりとりしていたらしい。
岩崎は続ける。
「結局都合で満期になる15日に帝王切開で出産することになったんです。15日は笠原さんにとって大切な日なんですってね。お互いに大切な日が同じ日になるなんてって、家内も喜んでいますよ。」
「あ、ちょっと!岩崎さん!」
真っ赤になって慌てる郁に ペロリと舌を出す岩崎。どうやらいろいろ勘違いしていた事に、堂上はホッとした。

「堂上さん、勘違いしてたでしょう?」
近くの公園で郁とこうきが遊んでいるのを眺めている堂上に 岩崎はズバリ声をかけた。
「俺、殺されるかと思ったもん。」
実際どんな顔してやってきたんだか、決していい顔していなかった自信のある堂上は恐縮した。
「彼女、ホントにいい子ですね。妻も息子も随分甘えてしまいました。15日には産まれて来たら連絡することになっています。まだ性別訊いてなくて、笠原さんも楽しみにしてくれてるんです。……多分お2人で見に来られます、よね?。」
彼女からいろいろ聞いてますよ、と岩崎は堂上の答えを訊くことなく こうきを呼び寄せた。
「郁ちゃん、今度はお兄ちゃんになったら遊んでね。」
岩崎親子は手を振って帰って行った。


「紛らわしいことしやがって。」
親子の姿が見えなくなると、堂上の気圧が急激に下がった。
「え? でも妊婦さんの話をしたって 教官達興味ないと思って…。」
わたわたと言い訳を始める郁を堂上は引き寄せる。
「きょっ…教官?」
腕の中で固まる郁を構わず抱き締めた。
「あほう。こっちはどれだけ焦ったと思ってる。」
「へ?何で。」
「15日は、いつ断られるかとヒヤヒヤした。」
郁は弾けるように堂上を見た。
「まさか!そんな事、絶対ないです。あたし、楽しみにしてるし――って、あ。」
両手で口を塞いで真っ赤になった郁に、堂上はにやりと笑う。そんな堂上に郁はぷっとむくれた。
「そう言えばさっき――『行くな』って。」
「ああ、『俺のところにいろ』」
真っ直ぐに伝える堂上に郁は目を見張った。
「他の男に渡したくないと思った。カミツレのお茶を待ってる場合じゃないってな。」
堂上は郁に視線を合わせた。
「笠原、好きだ。俺だけを見てくれないか。」
徐々に郁の瞳が潤む。
「岩崎さん達の赤ちゃんが どんなに望んで望まれて産まれてくるのかって話を聞いてると、とっても幸せな気分になりました。産まれてくるその日にあたしは教官と過ごすんだと思うとまた更に嬉しくて…。」
奥さんと盛り上がっちゃうんですよね、と微笑む郁が愛しい。
自然と触れ合う唇は 優しく1度。
「その日は初デートということでいいか?。」
ぽろりと零れる郁の涙に唇を寄せる。
「あたしも教官が好きです。堂上教官が、あたしが高校生の時の王子様だったことは関係なくて、今の教官が好きです。」
もう1度触れようとした唇を止めて 堂上は郁を凝視した。
「…ちょっと待て。その王子様云々は……。」

案外堂上が知らされていない事実が多いことが判明した。
カミツレデートまであと僅か。


======================


リク内容は〇〇さんより←名前どうします?


時期は県展後~当麻事件中あたり、休憩中に郁ちゃんにかかってきた電話の相手が明らかに男で、郁ちゃんの受け答えもかなり意味深な内容で(こそこそとでも聞こえるくらい)、そんな電話が何回かあって、堂上さんがモヤモヤ→イライラしてヤケ酒?するわ、郁ちゃんに八つ当たりして泣かせそうになるわって、ふたが壊れたばっかりに自分の感情を抑えきれない堂上さんが見たいです。最後には誤解も解けて堂上さん安心してつい本音をポロっと。あ、思わず抱きしめてくれちゃってもいいですよ。で、あわてて言い訳して逃げる堂上さんとフリーズしちゃう郁ちゃん。電話の相手の男の人は誰でもいいですよー。

でした。最後はフライングOKてことになったので、初のガッツリフライング。悩んだ感有り有りでしょう(;^_^A。堂上さん 動かないんだもん(T_T)。
18:29  |  図書戦  |  TB(0)  |  CM(1)  |  EDIT  |  Top↑

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 | 2013年06月18日(火) 23:14 |  | コメント編集

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