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2013'06.26 (Wed)

「ご一緒に」(リク14)

8割がた書いたお話を 誤って全消しした英香です…。
久々にやってしまった。ショックでした(T_T)。
書き直しましたが昨日には間に合わず。そして妙に会話文が多いの。
更新です。恋人期。
リク内容は最後です。

↓こちらから どうぞ

【More】

「ご一緒に」(リク14)


特殊部隊事務室に残っているのは堂上班のみ。
「じゃあ 堂上、先行ってるから。」
まだ残業のある堂上に小牧が声をかけた。
『今日は節分だから。』と訳の分からない理由で飲み会と相成ったのは課業終了直前。いかに理由をつけようが飲み会は只の飲み会で、節分と何も関係ないのは皆承知の上。玄田隊長はじめ猛者どもの集まりだ。鬼の宴会じゃ成敗されるぞ との感想は横に置く。
「教官、待ってましょうか?」
郁が申し訳なさそうに進言するが、午後の訓練で お腹が空いたと騒いでいたのだ。
「先行って食ってろ。その代わり―――。」
「飲ませないように気を付けるさ。」
小牧はにこやかに応えた。
「明日は公休日だからね。」
寝落ちして貴重なデートが削られるのは気の毒だ。同じく毬江と約束のある小牧は「早く来いよ。」と言い残して 郁と手塚を連れて宴会場へと出かけて行った。


女3人集まればお喋りは止まらない。
堂上静佳は職場の仲の良い同僚と飲みに出たのだが、内1人が明日の朝が早いから、と 彼女の住居のある武蔵野まで移動してきた。
「兄貴の職場が近いのよね。」
電車を降りる時にポツリとこぼした。
「静佳のお兄さんって図書隊なんだよね。」
「そ、特殊部隊。」
「すっごーい。カッコいいじゃん。ムキムキなの?」
一般的に危険な職種という認識で、身体を鍛え上げたマッチョなイメージしかない彼女らは目を輝かせる。
「んー、兄貴は見た目そうでもないかな。チビだし。脱ぐと凄いけど。」
「きゃー、脱ぐと凄いんだ!。ねえねえ、紹介してよお。」
歩きながら盛り上がる友人達に静佳は笑顔で制する。
「ざんねーん。これがまた可愛い彼女がいるのよね。お正月に家に連れて来てた。」
「なんだあ、残念。んじゃさ、もうすぐ結婚ってこと?」
「多分そのつもりね。兄貴ベタ惚れだし。」
クスクス笑う静佳が案内されたのは 駅にほど近い大きめの居酒屋。
「クーポン貰ったの。色気はないけど メニューは多めで案外いけるんだって。」
武蔵野に住む彼女だが初めて寄る店だという。中に入ると店員の威勢の良い声が掛かる。
「こういう店もたまにはいいかも。じゃんじゃん飲もうよ。」
酒豪3人はテーブルに着いた。
店の奧には団体が入っているらしく大声が漏れ聞こえる。
「えらく賑やかね。」
お通しをつまみながら奥を見やった。

どの課の子が結婚したとか、あの上司はヅラだとか、静佳達3人は盛り上がる。
トイレに立った1人が帰って来た。
「奥の座敷は図書隊なんだって。お酒の量が半端ないって 店員さんがぼやいてるの聞いたよ。」
確かに店員の動きが慌ただしい。
「んー、ちょっと2人で飲んでてくれる?」
静佳は席を立つと座敷の前で聞き耳をたてた。

『堂上達はどうした~』
『後で来るって言ってたぞ。』
『笠原と2人でどっかしけこんでんじゃねーのかあ?』
『明日あいつら公休だかんな、有り得るな。』
ワハハハと笑う声が響く。
やっぱり、と頷くと、静佳はやって来た店員からビールのジョッキを取り上げた。
「お手伝いしますね。」
にっこりとウインクをきめ、キョトンとする店員をよそに襖を開ける。
「お待たせしました~。あら、面白そうなお話ですね!」
ビールをテーブルに置くと、近くの男に話を促す。
「おお、新しいねーちゃんか。まあな、我等特殊部隊きってのバカップルの到着が遅いって話よ。」
「あら、どんな風にバカップルなんですかあ?」
ずいっと静佳の出したビールを受け取った男がにやけて答える。
「それがだな、付き合う前からイチャイチャしてた奴等なんだよ。」
「そうそう、駄々漏れ期間が3年間。」
「『上官だから』って理由くっつけてはそれ以上に構ってたもんな。」
「スッゲー厳しく当たられたって、緩急つけた甘さがあるから、彼女も懐く懐く。」
「くっついたらくっついたで毎日むず痒いったらないよな。」
「アレで押さえ込んでるつもりなんだか、この前なんかさ――。」
フムフムと静佳は聞き入った。

「遅れました~。」
入って来たのは郁と小牧と手塚。
「おお、笠原来たか~。」
野太い声が響く。
「堂上はどうした堂上は。」
「何言ってるんですか。進藤一正が教官に置いていった書類で残業なんですっ。明日が締め切りだなんて――あれ?。」


「………何でお前がいるんだ。」
堂上は地を這うような低い声で放つ。
「ん?たまたま。」
奥では女性2人が酌をして回っていて華やかだ。そして堂上にひらひらと手を振る静佳の横でゆらゆら揺れているのは郁だ。
「飲ませたな?コイツが酒弱いの知ってるだろが。」
「きょーかんがふたりいるー。」
にへらと笑った郁がこてんと静佳の肩にもたれた。
「あらあ、郁ちゃんが間違ってあたしのサワーを飲んじゃったのよ。いいじゃん、明日お休みなんでしょ。」
堂上は無言で静佳から郁を引き剥がす。
「んでもって 明日の午後はあたしとお買い物に行くの。ねー。」
郁は堂上の腕の中で「ねー。」と寝言で同意する。
「何勝手な事言ってやがる。」
ギョッとした堂上にしれっと返す。
「だって皆さんの前で約束したんだもーん。」
そうだそうだと周りが騒ぐ。
「でだ、寝落ちした笠原をおぶって帰るのも付き合う前からの定番でな。」
「そうなんだあ。」
「女子寮も顔パスで部屋まで入り込むんだ。」
「やだあ、兄貴のスケベ。」
「なっ…。」
再び堂上はギョッとする。
「ところで2人の馴れ初めは――。」
「し――ず――か――っ。」
真っ赤な顔した堂上は静佳の首根っこを掴むと ポイッと座敷から放り出した。
「兄貴 横暴!。でも明日の郁ちゃんはあたしのモノだからね!」
「やらんわ!」


「……とても口出せませんよね。」
「ああ、昔っから無理。」
座敷の隅で 手塚と小牧は兄妹喧嘩を笑って眺めるしかなかった。
特殊部隊の宴会は常に騒がしい。


===========


リクエストはうみさんより、
「静佳さんミーツ特殊部隊が読みたいです。出来ればカップル成立後で。飲み会でも事務室でもどこでもオッケーです!」
でした。

いかに静佳さんを武蔵野に連れて来るかが問題でした。不自然でなければいいのですが(^^ゞ。
さて、この後 無事に堂上さんは2人きりの公休を迎えられるのでしょうか?。
うみさん、こうなりました。静佳さんは書いてて楽しいです。リクエストありがとうございました\(^O^)/。
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 | 2013年07月28日(日) 14:14 |  | コメント編集

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