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2012'10.15 (Mon)

「背伸び」

出張から帰って来た主人に 昨日の失敗を話したら、大きなため息を吐かれた英香です。
「絶対受験日間違えるか 時間間違えるか 会場間違えるか 受験票忘れるか、どれかしそうだな。」
うん、私もそう思う。私と長男は激似です。あんまりうっかり・失敗が多いので一々気にしていられません。だから「いちいち え(い)ーか」で一々英香なんです(^^ゞ。長男の口癖は「大丈夫大丈夫。」いや、大丈夫じゃない時のが多いんだけど!。
そんな失敗談にさえ拍手頂いてっ(ノд<。)゜。。励まして貰ったと思っていいですか――〃。
さて更新です。恋人期間。郁視点にしてみました。


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【More】

「背伸び」


公休デートも回を重ねてきた。いつ呼び出しがあるか分からないからと つい近場で済ませがちだったけど、たまにはと 今日は電車を乗り継いで足をのばす事にした。
だから少しお洒落をした。今まで着たことのない ちょっと特別にと買ったワンピース。ふんわりしているのに落ち着いた色で、シンプルな形は大人っぽい。柴崎に一押しされたけど、初めて着るデザインがやっぱり自分に合わない気がして、なかなか勇気が出ずにいた。
待ち合わせで教官の前に出た時は、笑われるんじゃないかと心配したのに、教官は眩しそうに「珍しいな。」と言ったきり 指を絡めて改札に向かって歩き出しただけだった。
やっぱり変なのかな。チラチラと教官の表情を伺うけど、いつもと変わらず他愛ない話をするに終始した。
遠出した分 帰りが少し遅くなってしまった。帰り道、いつもの小さな公園を抜けていくのも暗くなってからだった。夕暮れになると 冷たいと感じる風が頬を掠める。あたしは首を竦めて 繋いだ教官の手をギュッと握り直した。
街灯から外れたところで教官の足が止まった。
教官のキスは優しいキスから始まる。あたしをあたためるように ゆるく腕の中に収めてから 短いキスを繰り返す。こんな戦闘職種の大女 どんなに乱暴に扱ったって壊れるわけないのに。
柔らかな体温が馴染んだ頃、少しだけ目を開けてみた。近過ぎて焦点は合わないけど、教官の目は閉じられていて 眉間に皺があった。何だか苦しそう。こんなに気持ちいいのに 何で?。
「何見てるんだ?。」つと、唇が離された。眉間の皺はそのままに、でも口角は上がってるから 怒ってはいない。むしろ声は甘い。「き、今日のあたし、変ですか?。」
空振りしてたのなら恥ずかしい。こんな格好してこなければよかった。
「ちょっと大人に見せたくて。教官に釣り合うようにするにはどうしたらいいかって考えてて。――ほら、あたしバカだし ガキっぽいし ……。」
自分で言って落ち込んだ。
「郁。」
教官はちょっと下から覗き込むようにして視線を合わせてきた。
「無理に大人になる必要はない。今のままで充分だ。焦らなくていい。でも――。」
すっとあたしの手を取り、そのまま両手を横に広げると、教官はワンピース姿を視界に入れる。
「たまには背伸びしてもいい。似合ってる。余りに似合い過ぎててびっくりした。何も言ってやれなくてすまなかったな。」
面と向かって言われると恥ずかしくてもじもじする。
「…止められちゃうかと思いました。」
「プライベートで頑張ってるおまえを見るのも、彼氏としては嬉しいからな。」
俺の為なんだろ?。と、軽くキスをくれた。あたしが もっとと ねだるように体を寄せると、更に深いキスがおりてきた。腰に回された腕に力が入るのが分かる。あたしがもっと強く抱き締めて欲しいと思っているのを知っているかのように。
その深いキスに満たされて 酔いしれる。




堂上さんが苦しそうなのは 我慢してるから、かな。違う意味で大人になって欲しいと思ってるんじゃないかと…、ね。
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