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2013'08.31 (Sat)

「ひまわり」2(リク24)

宿題完了。とにかく集中力のあげられないお仕事でした。
あれですね。勝手に主人が報酬なしで取ってきた仕事でしたから、やる気が出ない出ない。枚数多いのにただ働きって有り得ないんじゃね?。何だかなあって感じですが、ま いいや。終わったから。

久々の更新です。間が開いたので ついいらんこと考えてしまいました。私は勢いで書いていくので不味い気がする。 迷子になると甘さを忘れがちですが、ちょっとお付き合い願います。

↓こちらから どうぞ

【More】

「ひまわり」2(リク24)


特殊部隊事務室は朝から賑やかだった。
朝の全体ミーティングには公休になっている班まで出てきている。
「女の子だぞ。女の子。」
「可愛いといいな。」
さながら転校生を待つ男子学生だ。
「何せ潤いが足りないからな。岩でも熊でも大歓迎だ。」
「失礼な。あたしは岩だの熊だのと同列ですかっ。」
進藤に噛みつく郁に堂上が拳骨を落とす。
「相手にするな 相手に。」

戸が開いて玄田が入ってきた。
「なんだ、揃ってるな。」
ニヤリと笑って体を揺らした。
「本日より堂上班に研修生が入る。」
玄田の影からぴょこんと顔を出したのは、戦闘服を着た女性隊員。踵を揃えて敬礼をした。
「京都本部防衛員 田中千佳 いいます。短い期間ですが、御指導宜しくお願いします。」
くりくりした目が印象的な千佳は、やや癖っ毛な髪を顎の辺りで切りそろえてある。身長は160㎝ほど。やや肩幅があるが ごく平均的な体格だ。屈強な男達るの中に入ると郁以上に華奢にる見える。
「おお~。普通だ。」
岩山を覚悟していた隊員も一気にテンションが上がる。
「見た目こんなんですが 案外カッチカチですのん。」
力こぶを作り ニッカと笑う千佳は、どうやら人懐っこいタイプらしい。
「堂上、後は任せたぞ。」
玄田は会議があるとかで早々と退室していった。

堂上班で挨拶を交わす。
千佳は郁の前に立つと背筋を伸ばした。
「笠原士長の活躍は関西女子防衛員の間では伝説になっています。こちらで研修させていただけるなんて光栄です。宜しくお願いします!」
やや興奮気味の千佳は大きな瞳を輝かせて郁を見上げた。郁は恐縮する。
「いや、そんな大袈裟な…あたしも女子隊員と訓練出来るのを楽しみにしてたんだ。こちらこそ宜しくね。」
仲良くやっていけそうだ と微笑んだ。

2週間とは案外短いもの。早速グラウンドに出て基礎体力のチェックが始まった。体をほぐし グラウンドを周走する。
「ペースを乱すな。笠原について行け。」
堂上の指示に千佳は敬礼で応えて列に加わった。
「さて、特殊部隊の訓練ペースについて行けるかだね。」
小牧は堂上の手にある千佳の個別データを覗き見る。
「身軽な小兵って感じかな。どれも平均的なスコアよりずっと上だね。」
走らせても跳ばせても女子平均よりどれも上をいく。各種目を器用にこなしていくのは さすが特殊部隊候補生。
郁の苦手な射撃も好成績だ。
「よっぽどお前より優秀なんじゃないか?」
からかい口調の手塚に郁は唇を尖らせた。
「どうせみそっかすですよ。」
相変わらずの的の先にため息をついた。

「ん、まずまずだな。スタミナは追々つけていけばいい。明日からは通常の量を目安に訓練に入るからな。」
芝に座り込んでいる千佳に堂上は事も無げに言った。
「お…鬼。」
堂上を見上げる千佳だが周りに目を向ければ 郁も手塚も息1つみだしてはいない。それを見て身体を起こし足を踏ん張って立ち上がる。
「よし、いい根性だ。その元気があればへばった罰としてグラウンド10周いけるな。」
えーっと声をあげた千佳だったが、堂上に睨まれ慌てて敬礼して走り出す。
「あたしも付き合ってきます。」
郁も並んで走った。

「もー 鬼軍曹ですね、堂上二正は。」
そんな千佳に 郁はクスクス笑いが込み上げてくる。千佳は走りながら上目遣いで郁の顔を覗き込む。
「ふふ、懐かしいな と思って。」
郁の錬成訓練の時はこんなもんじゃなかった。今ではそうする理由があったことも聞かされてはいるが、当時は鬼だチビだと言いたい方題堂上に噛み付いたのだった。
でももう知っている。その罰則の意味も。
走り終えた千佳に堂上は指示を出す。
「利き足を酷使すると怪我の元になる。バランスよく使う意識をしろ。咄嗟の動きにタイムラグが生じれば命取りだ。それと…」
千佳は驚いた。堂上は動きを細かく分析する。その的確な指示には無駄がなく、入隊当時の柴崎も短期間で体力強化を実現していた。単に根性を謳うだけではないのだ。訓練には陸上のようなゴールはないことも気付かせてくれた。
「堂上教官の指示は実践向きだからね。信用して大丈夫。必ず結果が出るって保証するよ。」
そう笑う郁のペースは一定で落ちない。千佳は負けじと必死について行った。

訓練も3日を過ぎれば千佳の体も慣れる。元々身体能力の高い千佳は 足腰を鍛えることでこれまで以上に記録も伸び、動きにキレがでる。
格闘技の訓練では 合気道をしていただけにそつはない。体格的に郁と堂上が千佳の相手をする。千佳は自信を持って対峙した。
「スゴい。適わない。」
千佳は郁と腰を下ろすと 他の隊員と組み合っている堂上を目で追いながら呟いた。
京都本部防衛部では敵なしの千佳だ。時々大阪の関西図書特殊部隊での訓練に参加する機会も数度あったが、このように数時間で千佳の癖を見抜き指示を出されたことも初めてだったし 女だからと手を抜くような扱いがないのも新鮮だ。
ひとしきり訓練を終え 更衣室に向かうところで、堂上が声をかけてきた。
「い…笠原、医務室行ってこい。」
「え…何で…」
立ち止まった郁の額に手を当てる。するりと頬を滑らせ首筋に手をはわす。
「ほら、いいから 無理するな。」
なんで分かるかな。朝から体が重かった。このくらいならいけると思ったのに。

医務室で横になるとみるみる熱が上がった。
「児童室で具合悪くなった子を運んだんだよね。暫く付き添ってたからな、うつったのかな。」
「全てお見通しなんですね。」
郁に付き添った千佳がほうっと息を吐いた。
「あんな上官は初めてです。鬼かと思いましたがとてもきめ細かいんですね。それに強い。」 
さっきの堂上の様子は部下を心配するただの上官には見えなかった。その眼差しは1人の男。
あの眼差しを受けてみたい。郁のようになればもっと関心を持ってもらえるだろうか。
千佳は郁の額のタオルを替えながら 微かに堂上への想いを抱いた。



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 | 2013年08月31日(土) 23:32 |  | コメント編集

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 | 2013年09月01日(日) 00:37 |  | コメント編集

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