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2013'09.06 (Fri)

「ひまわり」4(リク24)

あら?終わってない英香です(>_<)ゞ。
終わらせる予定が 思いのほか長くなり…。どうしようかな、と思いましたがこの辺で切ることに。
またここー?!というタイミングですが、そこはお約束。もう1話お付き合い下さい。
イマイチ長さがどのくらいがいいか分からないんですよね。携帯の時は文字数?が表示されてたので目安にしていたのですが。ま、この位?。
更新です。続きです。

↓こちらから どうぞ


【More】

「ひまわり」4(リク24)


研修も残すは4日。
午前中は屋内道場で格闘技訓練。千佳の仕上げも兼ねて 各班合同で乱取りが行われた。千佳はポンポン投げられる。
郁と組んだ時には千佳はヘロヘロで肩を落としていた。
「私、結構渡り合えると思ってたんですよね。関西基地でも男性隊員と組んでましたから。…手、抜かれてたのかなあ。」
郁は何度となく千佳と組んで感じていた。千佳は女性隊員としてはかなり強い。体格差を鑑みてもそこらの男なら一刀だろう。ウェイトの無さは郁同様弱点だが、身軽で動きは良い。堂上も千佳の特性とみて 研修期間中の格闘技訓練に時間を取っている節がある。実際初期の頃より足裁きがよくなっており、格段に上達している。本人は気付いていないようだが。
郁は千佳を大外刈りで畳に沈めた。
「ったー、笠原さん病み上がりなのに~。」
「柴崎が完璧に復活させてくれたからね。」
郁はニッカと胸を張った。
「ここでは男も女もお構いなしよ。強くなればなるほど容赦なくなるわ。千佳ちゃん強くなったもの。だから関西戻ったら きっと皆は本気で組まないとダメだって思うでしょうね。」
皆に合わせて貰っていた。自分に驕りがあったと今なら思える。
「よーし。──お願いします!」
千佳は堂上の元に駆け寄り教えを請うた。そして組み合う。
郁は休憩を取り、脇に寄りながらその様子を見た。
郁は気付いていた。千佳が堂上を見詰める目の意味に。
郁が休みの間も千佳は夜顔を出しては その日の出来事を報告して来た。仲良くなり、お互い階級抜きで呼び合うようにもなった。
千佳は妹のように可愛い。一緒になって堂上の話題で盛り上がる内に、千佳がどれだけ堂上を見ているのか どれだけ惹かれているのかが、手に取るように分かったのだ。だって 自分を見ているかの様だもの。
郁は嬉々として堂上に手解きを受ける千佳から目を逸らした。

昼食時、5人になっている堂上班と柴崎で席に着いた。
「あのたこ焼き屋のおじさん、まだ現役ですよ。」
千佳が堂上と大阪の話に花を咲かせる。堂上の父は関西出身だ。堂上が幼い頃訪れていた地域の情報を千佳が知っていたのだ。
「行ったのは20年以上前だな。確かに旨かった覚えがある。」
「あそこのソースは注ぎ足しだから味は変わらないと思いますよ。」
「そうか。機会があれば寄ってみるか。」
つい、と郁の方に視線を流した堂上に 郁はドキリと胸を高鳴らせた。
「是非大阪にいらして下さいね 堂上教官!」
「「!?」」
皆が注目して ハタと千佳も手を口に当てた。
「あ…、つい。笠原さんの教官呼びがうつっちゃいました。──でも今の私にとっては教官ですもん、私も堂上教官って呼んでいいですか?」
練成教育終了以降、手塚も含め他隊員達が教官呼びから階級呼びにする中で、郁はそのまま引き続き堂上を教官呼びにして来た。現在その教官呼びをしているのは 郁と柴崎だけだ。柴崎も郁に合わせてそう呼んでいるだけなので、逆に言えば 郁だけが使う呼称である。
「ね、いいですよね!」
千佳は郁にニコニコと顔を向けて許可を求める。まるで有無を言わせぬ勢いに郁は身を仰け反らせた。
「ね? ね!」
「あ…う、うん…。」
つい頷いた郁に 堂上の眉間がくっと寄る。
「やったぁ!。」
手を叩いて無邪気にはしゃぐ千佳に、郁は寂しげな顔を逸らした。

『哨戒中の警備より入電、良化特務機関が当館周辺に展開中!総員 至急警戒態勢に着け! 繰り返す──』
基地・館内に非常ベルが鳴り響いた。食堂内も一気に緊張感が走る。
館内放送と同時に堂上達は行動に移った。
「気をつけて!」
背後で柴崎の声がした。

通路を駆けながら堂上は叫んだ。
「田中は利用者の避難誘導に回れ!」
千佳は堂上の直ぐ後ろに付いた。
「私も行きます!」
「無理は必要ない。」
「嫌です!行けます。」
千佳の決意は固い。
「あたしがフォローします!」
郁が堂上の袖を引いた。
「──無茶はするなよ。」

午後も訓練の予定だった為に戦闘服を着ている。郁と千佳は女子ロッカー室に飛び込み ヘルメット他追加装備をして外に飛び出した。
庁舎外で堂上が点呼を取り、後方支援部の準備した武器を支給した。
SIG-P220(シグ・ザウエル)とサブマシンガン。
千佳はそれを手にしておののいた。

こんなに重かった!?

ズッシリとした銃を持つ手が震える。唇を噛んで前を見れば 堂上の探るような目と合った。
「総員配置に着け!」
緒形の号令に皆が弾けた。

防衛部の築いたバリケードに身を沈める。配置に着いただけで千佳の心臓はバクバク煩く息が上がる。
別の位置から乾いた銃声が響いた。
『発砲確認!』
無線機から聞こえてくる声が真っ白な頭の隅にくぐもっていて どこか遠くに追いやられる。
視線が泳ぐ。何を見ればいいのか 自分が何を探しているのか分からない。
「裏口に移動!」
堂上の声だ。
「行くわよ。」
郁に促されて、千佳はふらふらと腰を浮かせた。
「危ない!」
近くから聞こえた銃声とのしかかられた重みを感じたのは同時だった。

チュン……

耳のごく近くに空を裂く音。
「郁!!」
堂上の悲痛な叫びに 千佳に覆い被さっているのが郁だと気付いた。


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 | 2013年09月06日(金) 10:36 |  | コメント編集

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 | 2013年09月06日(金) 10:47 |  | コメント編集

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 | 2013年09月06日(金) 11:46 |  | コメント編集

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 | 2013年09月06日(金) 17:25 |  | コメント編集

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