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2013'09.26 (Thu)

「光を拾って」4

こんばんは。宿題が終わらない英香です。
せっかく覗いて下さって更新してなくてすみません。
いろいろ立て込んでおりました。
専業主婦ですが、時々イラストのお仕事をしています。やっぱり今時はパソコン使えないと不便。しかしご存知かと思いますが苦手で。大体その昔 イラストの仕事用にってわざわざ主人がiMac(でしたっけ)を買ってくれたのに、結局箱に入れたまま廃棄処分となったり、その他諸々無駄にして 未だ地道に手作業です。ああ、せめてスキャナーで取り込んで作業出来れば…ほら、大きさ調整とかしてくれるんでしょ?コピーとかも。しかも郵便局行かなくても直接送れちゃうとか。
取り込んだら最後、迷子を繰り返します。パソコン教室?。う~ん(+_+)。
で、夜型人間なので子供寝かしつけてから──な~んてね、見事このところ寝落ちしてしまいます。だって布団が・子供が温かい。夜が冷え込んできましたからね。
てなわけで進んでおりません。締め切りは今月末です。多分ギリギリまでやってそう。

更新です。過去からです。まだ話は見えてこないかも?。のんびりお付き合い下さると嬉しいです。

↓こちらから どうぞ


【More】

「光を拾って」4


「恵美」
4人部屋の病室に入ると 中林は窓際の少女に声をかけた。
ベッドを起こして本を読んでいた少女が顔を上げる。
「お兄ちゃん!」
パッと弾ける笑顔が眩しい。色白で肩までの黒髪をおさげにしている。ピンクのカーディガンを肩に羽織った少女が中林の妹らしい。中学1年ということだが、小柄だからか少し幼く見える。
「お友達?」
恵美は中林の後ろに立つ堂上に目を向けた。
「ああ、図書大の同級生だ。堂上、妹の恵美だ。」
紹介された堂上はポツリと「ども。」とだけ呟いて頭を下げた。
「なんだ、しけてんな。」
中林に背中を押されてベッドの横に立った。
誘われてついて来たはいいが、どう応対したらいいか分からない。
「こんにちは。」
恵美は恥ずかしげだが、屈託のない笑顔を堂上に向けた。
つられた堂上も笑顔を見せると おもむろに恵美の頭に「ポン」と手をのせた。
「「………」」
恵美がキョトンとする。たまらず中林が「ブッ」と吹き出した。
「堂上~ そりゃいくらなんでもガキ扱いし過ぎ。幼稚園児じゃないんだからさあ。」
腹を抱えて笑う中林にクスクスと恵美も笑う。
「堂上さん、可笑しいっ。」
基本兄妹の会話に相槌をうつ、そんな初対面が始まりだった。



判をした日報をファイルに閉じた。今日はもう帰るだけ。小牧も手塚も既に帰寮している。
郁は鞄を手にして堂上の横に立った。
「ん?どうした。」
今日はさほど残業はないはずだ。郁は努めて明るく言った。
「教官、外に食べに行きましょうよ。笠原、イタリアンな気分なんです。いいお店が出来たんですよ。奢っちゃいます。」
ほらほら と腕を取る。
「お、夜のデートかよ。朝帰りすんなよ。」
「「しません!」」
進藤のお決まりの冷やかしに揃って噛みついてから堂上の帰り支度を待った。
「珍しいな、お前から誘うなんて。」
廊下に出て肩を並べると 堂上は柔らかな笑みを向けた。
「近くにレストランがオープンしたんですよ。柴崎とランチで味は確認済みです。結構しっかり味がついててボリュームありましたし、教官の好みにあうかなって。」
「ああ、置き引き犯をお前の威圧感だけで御用にしたって店か。」
「なっ何でソレを…。」
郁は驚愕した。
「柴崎が言ってた。」
「くっ…柴崎のヤツ…。」
悔しがる郁の手を取って 堂上はハハッと笑った。


ランチとは雰囲気が違い 落ち着いた照明に変わっていた。2人違うメニューを注文して分けながら食べる。
郁はデザートに手を着けながら堂上を伺った。コーヒーのカップを見つめる堂上はいつもより物憂げだ。食事中は普段通りの会話を弾ませ、ひと時を楽しんだ。

「もうっ。奢るって言ったのに!」
プンスカ前を行く郁の後ろを堂上はブラブラ歩く。結局いつも通りに堂上が支払いを済ませた事に文句が出る。
「ここはあたしですからねっ。」
自販機の前で仁王立ちになった可愛い彼女の頭にポンと手を弾ませる。
「頼むよ。」
そのままいつもの公園に足を運んだ。
外灯からはずれた樹の陰で暫しの逢瀬。しかし堂上がくれるキスはただ重ねるだけの浅いもの。唇を擦り合わせ時折啄む優しいキスの後 郁を引き寄せ首筋からスーッと吸い込んだ。
郁の香りは甘い。この香りに満たされると心落ち着く。堂上はこの温もりを愛しげに包み込んだ。
すると突然郁は堂上の襟首を掴んで唇を重ねてきた。深く繋がりを求めるキスに堂上は目を見張ったが、挑むような郁の真っ赤な顔が視界に入ると 目を閉じて郁の腰に腕を回した。
ゆっくり郁の背を撫で 舌を絡める。
仕掛けた方の郁の息が上がると 堂上が肩に手を置いて唇を離した。
「どうした。」
「だって教官、元気ないんだもの。あたしきょっ─あ…あつあつ 篤さんの その お おおおく おくおく─」
「奥さん」
「っ奥さんになるんだし、中林二正とその──」
「何か言われたのか!」
堂上の表情が変わった。痛々しく悲しい顔に。
「…近付くなって。」
「……」
「へへ。婚約してるんだし無理な注文…中林二正、何か勘違いしてるんですね。」
この恋人はどこまでも信じてくれている。曇りのない瞳は真っ直ぐに堂上を捉え、何もかもを晴らしてくれる。しかし。
「いや、中林にとっては俺は只の──そうだな、裏切り者 だな。」
郁をベンチに誘い 冷たい風からお互いを守るように寄り添って座った。 

23:39  |  図書戦  |  TB(0)  |  CM(2)  |  EDIT  |  Top↑

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 | 2013年09月27日(金) 06:34 |  | コメント編集

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