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2013'11.07 (Thu)

「適性」(リク28)

こんにちは 英香です。
先週主人の車が職場の駐車場で擦られまして、昨日直してもらって帰ってきました。が、その日の夜、帰宅しようとエンジンをかけたけどかからない。使えない車はそのままに、職場まで私が迎えに行きました。そして取り敢えず今日は私のオンボロ車で動いています。
車1台とは不便なこと。しかし雨なので朝長男を学校まで送らねば。バスは1日行き3本。登校時間に動いていない。使えないバスは帰りも同じく使えない時間にしか動いていない。自転車のカッパは学校に置きっぱなしヽ(`Д´)ノ。
早めに登校させて交代で主人が車に乗って通勤して行きました。
今日は身動きとれません。昨日買い物行っておいてよかった。
車がなければ不便な田舎です。
長女は箱ティッシュ持参で昨日から登校。今日は合唱祭。口パク命令が図らずも実行されます。学級委員なのでクラス紹介が唯一の仕事だが、使い用があるか?そのガラガラ声で。

更新です。久々にリク作品です。上官・部下は久しぶりかもの戦争初期です。

↓こちらから どうぞ

【More】

「適性」(リク28)


「よーし、あがれ。」
緒形副隊長の終礼で幕を閉じる。特殊部隊の訓練は厳しい。
「あー、キツ。」
郁はフラフラと女子更衣室に向かう。
「笠原、随分頑張ってるな。」
「よくあれだけ絞られて懐くもんだ。」
「俺達の前では泣き言1つ言わないでるんだもんな。」
「堂上との言い合いが可愛いこと。」
訓練後のシャワールームで堂上は代わる代わるそう肩を叩かれる。
「別に懐かれちゃいませんよ。」
バン と力任せにロッカーを閉めて仏頂面は崩さない。
「素直じゃないよな~。」
ニヤニヤ顔は見ないに限る。堂上はさっさと更衣室を出た。
錬成訓練に引き続き 堂上の郁へのシゴキは容赦がなかったが、相反して郁は堂上から離れず 堂上は何だかんだと郁の面倒を見ている状態だ。不本意ながら。


新人隊員が各部署に馴染んできた頃。
お風呂上がりに 寮の共有スペースで郁は飲み物を買っていた。
ガコン と出てきたのは炭酸飲料。
「しまった。間違えちゃった。」
隣のスポーツドリンクのつもりだった。仕方がない買い直そうと小銭を探っていると、横から手が伸びてきた。
「遅いな。早く譲れ。」
「わっ、堂上教官。」
ガコン と出てきたスポーツドリンクに堂上は眉間の皺を増やし、仏頂面で郁を見遣る。
「間違えた。そっちよこせ。」
ひょいと郁が脇に抱えていた炭酸飲料を取り上げ 踵を返しながら代わりにスポーツドリンクを放ってよこす。
「お、横暴です!」
郁の叫びをものともせず 堂上はそのまま男子寮へと消えていった。
全くもうっ とブツブツ文句を言いながら、結果的にお目当ての飲み物が手に入った郁はその場で豪快に飲み干した。

「ふん、いい気なもんだな。女だてらに特殊部隊に抜擢された山猿が。」
どこからともなくヒソヒソと囁かれる。
ピクリと郁は肩を揺らすが もう一々反応しない。
「女のクセに。」
「大した仕事も出来ないのに。」
「足でまといにしかならないんじゃないか?。」
そんな陰口もう飽きた。そんなことは自覚済みだ。

図書隊のエリート集団 特殊部隊に憧れて入隊する者も多いが、誰もがなれるものではなく、しかも入隊間もない新人が抜擢されるなんて前例のないこと。余程優秀でない限りありえない。
座学も訓練でも常にトップを譲らない実力のある手塚ならまだしも、ただ体力に物言わせるだけの考えなし─しかも誰もが憧れているだろう 理想の上官に喰ってかかるガサツで礼儀知らずな大女だ。風当たりが強いのは当然だ。
同期にも。特殊部隊入りを目指している先輩隊員にも。
上官に対して馴れ馴れしい、と やっかみも大きな要因だ。
郁は空けたペットボトルをゴミ箱に放ると、陰口をたたく奴等を無視して寮に向かった。
「ふん、無視かよ。大したことない色気でも使ってみるもんだな。教官殿も飢えてるとみえる。」
ひひひ と笑う声が耳につく。郁は唇を噛んでやり過ごした。
1度手を出して堂上に迷惑をかけた。手を出した理由を問われても言えるわけない。低俗どもの戯れ言だ。大事にすれば堂上達特殊部隊の面々に要らぬ噂が知れ渡る。そんなのは嫌だ。
足早に自室に戻って行く郁の背中だけが抗議していた。
「けっ、つまんねぇの。」
陰口を叩くグループは郁と同期で 防衛部に配属された新隊員ら。俗に「そこそこ出来る男達」だ。
「負け犬の遠吠えだな。」
どこからか聞こえてきた声に新隊員らはムッとしてキョロキョロと見回す。が、分からない。
けっ、と言いつつ引き上げて行った。

「あれ?珍しい。ビールじゃない。」
無遠慮に堂上の部屋に入り込むのは小牧だ。
「…たまにはいいだろ。」
ま 泡ではあるよね、と定位置に小牧は腰をおろした。
「ところで 変な噂、知ってる?」
──笠原は女を武器に取り入って 特殊部隊入りした。
「武器にするタマか?あれ。」
堂上は小牧が持ってきたビールに手を伸ばした。
「お決まりの誹謗中傷だよね。予想の範疇だけど、女の子にはキツいだろうな、そういうの。」
小牧の言葉に堂上は黙り込んだ。
「次の訓練は防衛部からの選抜隊員との合同にしたって連絡回るそうだよ。どんな選抜かな。─楽しみだね。」
仏頂面のままの友人を 小牧はニコニコしながら眺めていた。


10名ほどの選抜隊員は鼻息荒く整列していた。郁の陰口を言っていた隊員も含まれていた。
ここで認められれば特殊部隊入りも夢じゃない。目の前には目標とする隊員がずらりと並んでいる。実力を見せつけてやる、と誰もが意気込んでいた。
「今日は特殊部隊式の訓練で進める。しっかりついて来い。」
玄田隊長の号令で緒形が指示を出す。
入念な柔軟の後 隊列を組んで走り込む。特殊部隊員の後に防衛部員だ。徐々にペースが上がる。
あれ、こんなに速かったっけ。錬成訓練の時より随分速い。
「おい、始まったばかりだぞ。遅れるな!」
堂上の激が飛ぶ。
やがて特殊部隊の殿り 手塚と郁との距離が開いていく。
ちらりと心配気な郁に振り向かれて ムキになって追い付いた。
グラウンドを何周したかわからなくなってきた頃終了する。
ヘトヘトになって膝を折ろうとしたところで、手塚と郁が柔軟を続けているのが目に入った。
そのままコースに入る。
「100mダッシュ!」
息も整わないまま繰り返される。
「顎引け 顎!腿上げろ!」
進藤が叱咤する。
フル装備での障害越え。
ガクガクする膝を抱えて壁を乗り越え ほふく前進を繰り広げる。
「遅れをとるな 後に続け!」
斎藤の怒号と土井の追い立てに震え上がる。
防衛部員には郁の背中しか見えない。もう追い付くどころか その背中を探す気力もない。
「大丈夫?」
いつの間にやら休憩に入ったらしい。郁が覗き込んでいる。
座り込んでいるのは 先日陰口を叩いていた同期グループ。
「なんだ、笠原より体力ないのか。」
立っているのは特殊部隊隊員ばかり。
錬成訓練時は少なくとも横並びだったはずなのに 郁は息一つ乱していない。
女だからと手加減されることなく黙々とメニューをこなす。
防衛部員の休憩の間も 郁は手塚と共に堂上らの指示を受ける。その眼差しは真剣で ドキリとさせられた。ただの山猿じゃない。

「さあて、どいつが笠原見下してた野郎だ?。」
進藤が指を鳴らしてやって来た。
「笠原は その能力と適性を見極め正規の手続きをとって特殊部隊入りした。少なくともお前らとのレベルの違いは明らかだな。上層部の判断に間違いはない。」
「口ばかり達者な奴には特殊部隊は務まらんぞ。」
斎藤らも詰め寄る。
「堂上、こいつ等どうする。」
ファイルを片手にやって来た堂上に進藤はふった。
「…放っておけばいいんじゃないですか?。」
この場合 相手にする程の力がないと宣言されたようなもの。適性のないものを磨いても使い用がないし時間の無駄だ。
「相手の力量も測れないようじゃ 自分らも大したことないんでしょう。話を聞く限り精神面も未熟だ。笠原を貶めるばかりで自らの鍛錬を怠った結果がこれだ。」
ファイル上の今日の訓練評価を指で弾く。
「因みに笠原は図書館業務も格段に処理出来るようになっている。しかし笠原が評価されている部分はそこじゃない。」
「特殊部隊に必要だと判断して笠原は配属されている。文句がある奴は直接上層部に申し立てろ。なんなら俺たちに言ってもいいんだぜ。」
堂上の後を進藤が引き継ぐ。
今や郁は特殊部隊の可愛い娘っ子だ。郁の能力は認められ、落ち込んでもへこたれない前向きな姿勢は隊の士気をあげる。
それ以上に堂上とのやり取りを見るのが楽しいのだが。
こんな楽しいおもちゃを他所の部署の者に弄られたくないのだ。勿論郁の配属に対しての謂われのない噂は耳に入っている。
フォーメーション訓練では 堂上の指示に的確に反応している郁を見て、防衛部員も納得せざるを得なかった。まだ堂上に叱咤されながらだが、手塚との連携に遜色なくついていっている。
もっともその手塚もつい最近まで郁と諍ってばかりだったが。

郁を見ていると 自分達がいかに妬み嫉みで貶めるばかりだったのかが浮き彫りにされるようで恥ずかしさがたつようだ。
半日の訓練だったが その後の陰口は格段に減った。
数年後 郁の変貌に彼らは違う意味でも後悔することになる。
堂上が育てた郁に 指を咥えるほど堕ちるようになるとは。


==============


リクエストはゆきさんより

「堂郁+特殊部隊 『みんなの姫っこ郁ちゃんをからかわれて仕返しする堂上さんたち』というテーマでお願いしたいです。」でした。

からかわれるシュチュエーションが思いつかず スミマセンです。甘さも入れられなかったの(T ^ T)。
でも郁ちゃんの知らないところで きっと特殊部隊の面々は動いていたはず。郁ちゃんの頑張りは周りの人を動かすんじゃないかな。
ゆきさん、リクエスト有難うございました(≧∇≦)/。
10:39  |  図書戦  |  TB(0)  |  CM(4)  |  EDIT  |  Top↑

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 | 2013年11月07日(木) 14:20 |  | コメント編集

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 | 2013年11月07日(木) 22:25 |  | コメント編集

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 | 2013年11月07日(木) 22:28 |  | コメント編集

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 | 2013年11月08日(金) 23:06 |  | コメント編集

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