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2014'01.21 (Tue)

「0に戻した後は」1

ああ、日付けが変わりそう。(変わった)
お久しぶりです。元気でしたよ。
元気といえば、先日、逆上がりが出来るようになったというちびと主人と公園へ行きました。
時々成功する ちびの逆上がりを指導する母ちゃん、昔は鉄棒が得意でした。そんな話をしてると 主人に「やって見せたら?」と。
さすがにババアにゃ無理だよ、と言いつつ挑戦してみたところ──出来ました(^_^)v。あら、ビックリ。
今でこそ動けないおばちゃんが定着してますが、気を良くした母ちゃん、足掛け回りにだるま回りも出来ちゃいました。
それこそ30数年ぶりに。体って覚えてるもんなんですね。筋力関係ないみたい。珍しく主人に感心されました。
──ま、翌日足がつりまくりましたとも。お約束の筋肉痛も。
やっぱり無理はききません(>.<)。

更新です。
No.107・0に戻す の続編です。こちらの堂上さん、郁ちゃんが王子様の正体が分かったことを 知っています。てなわけで、蓋をしないことにした堂上さんなんですが、我が家の堂上さんは頑なでなかなか動いてくれなくて(x_x)。書きたいけど書けなくて日にちだけが過ぎちゃいました。
取り敢えず これ、続きそうですがいいですか?。不定期になる可能性大です。しかも 私の中では黒堂上;^_^)。

↓こちらから どうぞ


【More】

「0に戻した後は」1


突き飛ばされて 尻餅をつく直前で支えが入った。振り向くとスーツ姿の堂上が郁を片手で支えていた。


パチリと目が覚めた。
ここは図書隊女子寮のベッドの上。夢に見たのは 高校生の時に検閲に遭遇したあの場面。
昨日の朝もこの夢を見て 顔も精神状態もひどかった。
王子様が堂上だと 無理やり手塚慧の手紙で知らされ、堂上に嫌われていると思い込んだら涙が止まらなかった。胸が締め付けられるようで寝付けなく、挙げ句が目元を腫らして浮腫んだ顔。
堂上教官が王子様──
あの面接の時から 堂上も小牧も 今の上司もみんな知っていたんだ。本人目の前にして かっこいいとか憧れてるとか。あまつさえ、王子様とか好き。とか!
身悶えして…それから襲ってきたのは 今まで感じたことのないほどの不安。
あたし、堂上教官に嫌われてる?
噛みついて、いがみ合って、失礼なことも散々言って。
堂上の前で王子様の話をすると心底嫌そうな顔をしていた。だから迷惑に思ってるんだと思った。
でも、小牧に言わせると 堂上は郁を嫌ってないらしい。郁を部下として大事にしてると。
うん。堂上は食らいついて離さない郁を振り落とすことはしない。郁の伸び代を郁自身より見定め導いてくれる。上官として 的確に。
同じく小牧もだ。
昨日の郁の心情を 混乱している郁自身より正確に読み取ってくれた。

堂上が王子様であることを拒否してることが、好きな人に拒否されたみたいに辛い──

人に説明されて初めて思い至る。

王子様だったから、じゃなくて今の堂上を見て──

郁の心にすとんと落ちた。
落ち着いて堂上と向き合おう。王子様と関係なく、今の堂上を見つめよう。

王子様の正体を知ったことは 堂上には隠し通すつもりだった。
が しかし、ひょんなことから本人目の前に王子様卒業宣言をした。三正だった 過去の王子様であった堂上に、直接あの時のお礼を言った。

そして0に戻した。
堂上と共に。


「おはようございます。」
「ああ、おはよう。」
睡眠時間は短いが、スッキリ目覚めたから時間に余裕を持って出勤できた。拳骨の心配はない。
郁は堂上の顔をじっと見た。
王子様は堂上だった。
思いもよらなかったが、その事実は嫌じゃない。むしろ……
「?どうした。」
堂上に怪訝な顔をされて我に返った。
「い、いえ。何でもありません!」
慌てて席につく。
いつもと変わらないじゃん。
小牧の言う通り、嫌われてるわけじゃないって信じてもいいのかな。
王子様卒業宣言の時、………抱きしめられた、んだよね。
堂上の背中を盗み見た。
混乱している郁を落ち着かせようとしただけなのか──何を思って引き寄せたのか。
昨日は自分のことでいっぱいいっぱいだったから、堂上にどんなつもりがあったのか 恋愛経験のない郁には判断できない。
そういえば「待つ」って どういう意味だろう。攻めていくとも言っていたような。
「…まさかね。」
テキパキと始業準備をする堂上は淡々と資料を揃えている。丸投げされた書類を仕上げてファイルに綴じ、隊長室へ提出しに入っていったのもいつも通り。
ミーティングも滞りなく済み、今日の訓練の説明を受けるといった、通常の朝の光景。
隣に立つ堂上の手の動き、息づかいにいちいち反応して挙動不審なのは郁ばかり。
グラウンドへ移動する前にドッと疲れた。
「どうした笠原、おまえ まだ変じゃないか?」
手塚が声をかけてきた。
昨日、兄である手塚慧の手紙が引き金になって 郁が堂上を投げ飛ばすほど動揺していたのを気にしていた。
「ううん?もう大丈夫。」
「訓練だからな、集中しろよ。」
「分かってる。」
堂上の様子を見る限り、昨日の救護室での出来事は夢だったんだろうか とも思える。
郁はぶんぶんと頭を振ると、グラウンドに駆けていった。

武装障害走は砂や芝だらけになる。汗にこびり付いた埃は 叩いてもなかなかおちない。
「う~ざらざらする。」
ズボンのベルト部分に入り込んだ砂を掻き出し、口の中の砂を ペットボトルの水で濯いだ。
「わ、空だ。」
乾燥したグラウンドでは喉が乾く。
「ほら、水分はきっちり取れよ。」
堂上からペットボトルを渡された。
うわ、こんな泥だらけの顔 見られたくないな。
今更だけどっ と思いながら遠慮がちだがしっかりいただく。蓋が開いた、飲みかけの水を。
飲み干してから固まった。これ、間接キスじゃん。いや、今までもこんな事無かったわけじゃない。でも。
意識し過ぎてしまう。
真っ赤になって狼狽える郁を堂上は視界の端で確認した。

かなりの量を走り込んだ。
寝不足気味だった郁には少しキツイ。それでも脱落するわけにいかないと、郁は歯を食いしばった。
徐々に遅れを取り始めた郁に気付いた堂上が併走する。
「笠原、無理するな。」
足取りの重くなっている郁の視線は地面に落とされている。
「だ…だい、じょう、ぶ──」
足がもつれて前のめりに崩れた郁の腕を堂上が掴んで、危うく顔面を打ちつけるのを避けられた。
「笠原さん!」
前を走っていた小牧達 他隊員も気付いて戻ってきた。
「顔色 悪かったからね。」
小牧も心配顔だ。
「救護室に連れて行った方がいいね。もう昼休憩に入ることだし、ゆっくり休ませるといいよ。」
小牧にしたら、郁が王子様の正体を知らされて動揺していたのを知っているのだ。
「ん、そうするか。」
堂上は郁の膝下に腕を差し込むと、ひょいと抱き上げた。いわゆるお姫様抱っこだ。
「ひゃあ、教官っ あたし歩けます!」
まあまあまあ、と歩き出す堂上に 小牧達は目を丸くして見合った。
頬を染めて焦る郁に堂上はニヤリと笑った。
「なんだ、照れてるのか?」
「!!!」
まるで周りを無視して2人の世界をつくりつつある雰囲気に、隊員一同固まった。
どうした。なんだ。何があった?

郁は堂上の腕の中で顔を両手で覆った。夢ではないらしい。
「俺は『待つ』とは言ったが、指をくわえて待つつもりはないからな。」
堂上の宣言に 郁は沸騰した。
「それって どういう……」
「攻めるって言っただろが。意味が分からないなら 分かるようにするだけだ。」
救護室のベッドの上に郁を座らせて、ずいっと顔を寄せた。
「覚悟しとけ。」
至近距離で見る堂上は意地悪そうで楽しそうで。郁の心臓がドキンと跳ねた。

熱、出そう。
郁は ぽすんと、ベッドに沈んだ。


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 | 2014年01月21日(火) 11:32 |  | コメント編集

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 | 2014年01月22日(水) 18:32 |  | コメント編集

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