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2014'02.24 (Mon)

「それが現実」2

今日まで子供達は登校時間変更。
中学は延期してた期末テスト開始です。
このところ 我が家の中高生は2人仲良くこたつでお勉強。頑固な長女も兄ちゃんには 大人しく教わるので、ちびさえ邪魔しなければ放っておきます。
ま、仲良く2人、YouTubeのおバカ映像を見ては爆笑し、その合間にお勉強、のペースなんですが(-_-#)。長男のiPhoneが不調な時に 私のスマホで動画を……。(メール画面開くなよ、ブログアプリに気付くなよと 祈りながら)
んなことしたら、実は早々に今月分のデータ通信量ってのの通知が来ちゃってまして、月末まで保つかどうか。ネットに繋がらない訳じゃないよね。でも不便そう(^^;)。
なので、月末 更新滞ってたら「あ、オーバーしちゃったのね」と思って下さい。と 今のうちにお知らせしておきます(^_^)ゞ。
パソコンでは……うぅ(*_*;

追記。そっか、家の中はWi-Fiだから関係ないのか?。どこで使ったのかな(^^;)。謎だ。

更新です。続きになります。
↓こちらから どうぞ


【More】

「それが現実」2


昼休憩、郁・柴崎・手塚の同期3人組で食堂に来ていた。堂上と小牧は会議が入って遅れてくるという。

「ああ、佐川なら研修も終わってローテーション入りしてるわね。新人じゃないことだし、上官が便利に使えるって喜んでたわ。」
腰を悪くしている上官は 新しい男性館員を重宝に使っているらしい。
「佐川も手塚張りに堂上教官に心酔してたわよね~。」
「……。」
ソースカツを咀嚼しながら 手塚は敢えて反応しなかった。あんな言いふらしたりしないぞ、と胸の内だけで反論した。
食べ終えた郁が箸を置いて 頬杖をつく。
「…あんま覚えないけど、同じ教育隊だったんだ。ま、憧れる気持ちも分かるけどね~。」
「あんたあの頃 堂上教官をクソ教官呼ばわりしてたじゃない。」
ふふん、と意地悪気に微笑む柴崎に、郁はしゅんとして口を尖らせた。
「だってぇ~。」
ことある毎に衝突してた。ドロップキックもしたし 腕ひしぎもされた。座学中はバシバシ丸めた資料で叩かれていた。いや、角でか。その他 罵詈雑言──
「馬鹿がギャンギャン吠えてただけだもん…。」
「そんなあんたも可愛かったけどね~。」
ガバッと郁に柴崎は抱きついた。ぎゃあと 郁は慌てて引っ剥がしにかかる。
──結局どんな笠原でも好きなんじゃん。
見慣れた光景とはいえ 微妙に面白くない手塚は、ため息混じりでお茶をすすった。

「笠原。」
テーブル横にやってきた男性館員が郁に声をかけてきた。視線を向けた先には ふんぞり返った背の高い男。
「佐川。」
手塚が苦る。
この男がそうか。見覚えが有るような無いような。
「お前、特殊部隊で足引っ張ってないだろうな。堂上二正に迷惑かけてるんじゃないか?。女だからって 甘えたことしてんじゃないぞ。」
「あ、甘えてないし!」
いきなり頭ごなしに言われて さすがの郁もムッとする。
柴崎がころころと笑った。
「足引っ張るどころか 飛んでっちゃってるわよね。」
考えるより行動が先。郁は昔から脊髄反射で動いては堂上に首根っこを押さえられていたが、今ではフラッグシップと評される時もある。冷静に定石を採って対処する隊の中で 郁は柔軟で突飛な発想で行動を起こす。当麻事件でも その郁の何気ない思い付きのような発言が突破口となった。
──堂上は郁を正しく導き 郁は堂上を奮い立たせる。
柴崎には見える。2人が共に並べば 困難な道も開ける未来が。
「あ、柴崎さん。相変わらず綺麗だよね。神奈川でも図書隊の華は話題になってたよ。」
郁しか目に入っていなかった佐川の表情が一変した。
さすがの柴崎だ。その美貌と優秀さを兼ね備えた華は、他館でもファンが多い。
「あら、ありがと。」
艶やかな笑みに、佐川は頬を赤らめた。
「!そうだよ!。柴崎さんなら納得できるんだよ!」
佐川はいきなり拳を打って1人盛り上がった。
何の話かと 郁達3人は首をひねる。
「堂上二正には 柴崎さんみたいに美人で頭のいい女性が隣に立った方がお似合いだよ!。」
「「な!?」」
郁と同時に手塚まで目をむいた。
「柴崎さんなら見た目のバランスいいし、公私ともに二正のサポートを完璧にこなせるしさ。笠原じゃどう見てもバランス悪いし、じゃじゃ馬の相手するんじゃ二正が気の毒だよ。」
いいこと思い付いた とばかりに柴崎に詰め寄る。
「やめろよ。現に堂上二正は笠原と付き合ってるんだ。失礼だぞ。」
手塚の低い声が響いた。どことなく怒気も孕んでいる。
「それに こんな場所で話すことでもないだろ。」
昼の食堂だ。近くの席の隊員がチラチラと見ている。
「今の笠原を知らないあんたに何言っても分かんないでしょうけど。」
柴崎は顔色も変えず、かえってにこやかに放つ。
「堂上教官は 私に目もくれなかったわよ。」
しれっと柴崎が口にした言葉をどう取ったらいいか。手塚は柴崎の横顔を反射的に見た。
佐川はもう何も言えなくなった。
柴崎は上手い。ただの冗談でのネタなのか事実なのか、どちらにせよ佐川の話題はその一言で斬られたのだ。
「何を騒いでいる。」
佐川の後ろから トレイを持った堂上が声をかけた。小牧もいる。会議は終わったようだ。
「堂上二正!お久しぶりです!」
ビシッと佐川は敬礼を決めた。
堂上は一瞥しただけで、俯いている郁の様子を訝しんだ。
「笠原?」
郁の顔を覗き込む堂上の横から、小牧が手塚とアイコンタクトして テーブルにトレイを置いて訊いた。
「佐川士長、かな?」
「はい! 神奈川県第一県民図書館から異動してきました、佐川卓図書士長です!」
頬を紅潮させて名乗った佐川を 堂上は眉間の皺を一寄せして流し、郁の腕を取って席を立たせた。
「ちょっと こい。」
堂上はトレイを置いたまま郁を連れて食堂を出て行った。
「はあ~、やっぱ カッコいいよな~。」
佐川は堂上の背中を見送ると ほう と息をついてその場を離れていった。

「聞きしに勝る 空気読めない君だね。」
小牧がクスクスと笑いながら、堂上の定食を手塚と自分の皿に移す。堂上は直ぐに帰って来れまい。事務室にある常備食でも用意しようか。
「重症の堂上崇拝だね。あれじゃ堂上の怒りを買うだけなのに。」
堂上の偶像だけを追っている佐川。配属先で堂上の活躍を聞く度に 更に憧れが強くなったのだろう。自分の理想を押し付け、勝手な恋人予想図を作り上げ、郁の存在を否定する事に躍起になっているばかりで、笠原郁という人間を見ようとしていない。
「笠原のフォローは堂上教官が懇切丁寧にするでしょうし。」
「せっかく彼女が落ち着いたところだからね。」
「「まったく、面倒くさい男が来たもんだ。」」
小牧と柴崎が腕を組んで唸った。
手塚は、普段通りの柴崎を暫く見てから、増えたおかずを口に運んだ。


「郁。こっち見ろ。」
庁舎の影に引き込んで 堂上は郁と向き合う。
郁は唇を噛んで俯いている。
「何か言われたのか。」
小牧を通じて手塚から佐川の情報は得ていた。思い込みの激しい男が邪魔するかもしれないと。
バレンタイン以降ギクシャクしていた郁の情緒がようやく安定したところだ。大事にしたい。
「……あたしが教官と釣り合わないなんて事は分かってます。」
そんな事は女子寮内で散々言われたし、自分だって正直堂上の隣に立てているのが信じられないほどだ。
「柴崎は美人だし、頭もいいし、背だって教官より低いし──」
「?」
何故 柴崎の話が出るのか、堂上には分からなかったので、ただ聞くしかなかった。
「誰が見ても柴崎の方がお似合いです、よね…」
これで何を言われたのか 堂上にも察しがついた。
「郁──」
「でも、教官が好きなんだもん。大女だし バカだし 女らしくもないけど…」
はらはらと流れる涙は美しい。
思わず堂上は抱きしめた。
「ああ、チビだし 口煩いし 朴念仁だから郁と釣り合わないかもしれんが、」
そんなことない、と郁は顔を上げた。その先に 堂上の優しい瞳。
「言わせておけばいい。」
2人、至近距離で見つめ合う。
「次の公休、前日に外泊入れられるか?」
「──はい。」
郁の頬が赤く染まる。
「一応 確認しておくが、意味、分かってるよな。」
「も、勿論、です……触って……もらえる?」
「!あほう。」
今は昼間で ここは庁舎裏だ。
「我慢、出来なくなるだろが。」
噛み付くように唇を重ねる。

郁のドキドキが伝わってくるようだった。

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 | 2014年02月24日(月) 11:30 |  | コメント編集

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 | 2014年02月24日(月) 11:58 |  | コメント編集

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 | 2014年02月26日(水) 18:17 |  | コメント編集

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