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2012'09.16 (Sun)

「不満 爆発」

まだ絡まらせられません。次は堂郁になるといいな。今回は郁と柴崎です。


↓こちらから どうぞ。

【More】

「不満爆発」


ここは武蔵野にある女子寮の一室。柴崎麻子は鏡に向かっている。図書館員業務部に配属されるだけなのに、新人として錬成教育時には軍事訓練に参加しなければならない。本来静かで平和であるはずの図書館は時に戦場と化すのだ。実際に戦うことは業務にないとはいえ、訓練が必須というのは嫌な世の中だ。
「筋肉ついたらどうしてくれるのよ。日焼けなんてごめんこうむるわ。」
夜の肌の手入れは特に入念にしなければならない。もっとも「訓練してます」と言われてもまず信じてもらえないほど完璧な仕上がりだ。日焼けあとなんて残していない。肌はきめ細かく髪もサラサラだ。
そこへ廊下からドカドカと足音をたてながら入って来たのが同室である笠原郁。戸を閉めるなり傾れ込むように床に突っ伏した。今日のハイポート直後と同じ光景だ。
「あら遅かったわね。また居残りさせられたの~?」」
美容液をはたきこみながら柴崎はのんびりと声をかける。
「もーなんなのよ あのクソ教官!。あたしだけグラウンド20周追加とか腕立て追加とか酷過ぎるのよ!。」
「あれからまだ追加を消化するだけの体力があるなんて、あんた怪物並みだわね。」
ふふっと笑む仕草は女の目から見ても完璧だ。「あんのチビめ~、鬼だわオニ!。性格ひん曲がってサイテーよ!。」
身体が起こせないから顔だけ横にして文句だけ言う。「まあ、あんだけ絞られててへこたれないなんてあんたくらいのもんでしょうねぇ。さすが脳ミソまで筋肉で出来てる女だわ。」
「―さっきから酷いこと言ってない?。」
漸く身体を起こして柴崎がいれてくれた紅茶をすする。飲みやすい様に少し温めだ。
「でも~確かに他の隊員には普通よねぇ。っていうか個人によって適切な配分の訓練を提示してくるのよ。闇雲な根性で無理に引っ張っていく体育会系バカとは明らかに違うわね。」とは柴崎の評価である。各錬成教官は流石に優秀ではあるが 中でも堂上や小牧はきめが細かい。厳しい訓練の中でも無駄が見受けられないのだ。柴崎自身 短い間だが確実に体力が向上している。別に体力云々に興味はないが何だか気持ちが良い。しかし隣の郁は不満爆発なのだ。
「あたしは学生時代陸上で鍛えてるんだもん。その位解らないわけじゃないけど 絶対悪意を感じるのよ!こーなったら絶対負けるもんか!絶対見返してやるんだから!。」絶対絶対と繰り返す郁を 子供ねーと呆れて見る。
陸上の大会前は かなり自分を追い込む練習をする。郁は短距離を得意としていた。競技中のその一瞬に全てをかける。走っている間は静寂で前しか見えない。ゴールを駆け抜ける瞬間のために苦しい練習がある。
「よし! ご飯!。」と立ちかあがる郁に「普通 食欲なくなるもんじゃないの?。」 呆れたように柴崎は言う。
「何で? 動いたんだから食べて寝なくちゃ体力つかないじゃん。」当たり前だと食堂に出る準備を始めた。
堂上は郁にだけ不当にしごいているんじゃない。多少 いや かなり私情は入っていそうだが、確実に郁のプラスになっている訓練を施している。何だか急いでいるように? 時には拒絶するように?。郁はそれに追い縋るように食らい付いていく。あんた達は何処に向かっているんだろう。山猿を怪物にでもするつもりなのかしらね― 食欲ないけど私も食べようかしら、と柴崎も郁と食堂に向かって行った。




取り敢えず 熊殺しになりますよね。
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