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2014'12.23 (Tue)

「もう1度」

こんばんは。
ん?。クリスマスですか?。
∑( ̄Д ̄;)ガーン。
学校 冬休みに入っちゃいましたよ󾭛

日々 なんて速さで過ぎていくのでしょう。12月は特に。おかしいなぁ(;・・)。
12月は図書隊と同じく イベント盛り沢山。なんてったって 堂上さんの誕生月ですしクリスマスもある。(しかも連載始めちゃった。)
しかし こうノロノロ更新になってしまっては消化しきれなくなってしまいましたあ(T^T)。
でもあまりこだわらない(変なところではこだわりまくりですが)我が家は、マイペースでアップです。

で、更新です。
連載さっさと終わらせたいのですが、まずは堂上さんの誕生を祝い隊。
本誌でメチャ美味しい最終回とビッグニュースらしいのですが、まだお預けなの~(^◇^;)。早く皆で叫びたいですね♡♡
上官・部下で王子様発覚後にあたる12月、かな?。そして そのうち「~の後で」がある予定です。
↓こちらからどうぞ。



【More】

「もう1度」


図書隊の12月は、イベントも含めバタバタと目まぐるしい。
特殊部隊は各班手分けをして、警備から仕分け作業、書庫の出納業務やデータ処理といった雑務をこなす。勿論いつ仕掛けてくるか分からない良化特務機関への対策の為に訓練は怠らない。
午前中は訓練で汗を流した特殊部隊も 昼食を挟んで各班業務についた。

「確保!」
郁の声が響いた。
この時期 館内では物騒にもスリや置き引きといった類の被害が多発する。特殊部隊によって警戒を強化していた中で発生したスリの被害は、堂上班によって食い止められた。調書をとる郁も随分手馴れてきており、滞りなく犯人を防衛部に引き渡して ホッと肩の力を抜いた。
「スピード解決だったな、よくやった。」
堂上の声かけに郁の笑顔がこぼれた。
「間抜けな犯人ですよね。目の前で動くんですもん、逃がしませんよ。」
挙動の怪しい男をマークしていた堂上班の前での犯行では、慌てて逃走しようが郁の脚から逃れられるわけもなく、あえなく御用だ。
堂上は頼もしくなった部下の頭にぽんと手を弾ませると、共に警備業務に戻っていった。

事務室で書類の整理をする。郁と手塚は警備中に柴崎から雑務の助っ人に呼ばれて帰還が遅れていた。
先に戻った小牧は日報を書き始めて、ふと手が止まった。堂上は余分な書類を持った進藤を邪険に追い払おうとしている。
「あれ?今日って・・・」
小牧は堂上に声をかけた。
「堂上、誕生日じゃなかったっけ?」
「ん?・・ああ、そうだったか。」
面倒くさそうに答えた堂上の背中を、進藤はバチンと叩いた。
「なんだ、早く言えよ。祝い損ねるところだったじゃないか。」
「っ痛。やめてくださいよ。女子供じゃあるまいし 祝ってもらわなくて結構です。大体祝ってもらうような歳でもないんですからね、余計なことはしないでくださいよ。」
プレゼント替わりだと 進藤が手にした書類を押し付けてくるのを警戒して 全力で遠慮する。
「何を言う!。年に1度のことじゃないか。パパおめでとう、なんて言われた日にゃ、産まれてきてホント良かったと思うんだぞぅ。」
「いえ、俺 娘いないし。」
そもそもここには言われて嬉しいと思える相手なんて───

「ただいま戻りました〜。」
郁と手塚が入ってきたところで緒形が顔を上げた。
「笠原、防衛部から連絡があった。今日捕まえたスリの犯人は常習犯で警察も探していた男らしい。お手柄だったな。」
「!。そうだったんですか?。」
驚き喜ぶ郁を見て、進藤はポンと手を打った。
「よし、今日は飲みにいくぞ!」
進藤の一言に周りは諸手を挙げて賛成する。
「笠原の手柄を労ってやろうじゃないか。なあ、班長。」
にやりと堂上に顔を向けた進藤にため息をつく。
「この忙しいのに何言い始めるんですか。」
残業確定な書類の山をパンと指で弾いて机に向かった堂上の首を、進藤は後ろから羽交い締めする。
「忙しいからこそだろ?。息抜きなしでこのまま年は越せないからな。忘年会も兼ねるってことでいいじゃねーか。」
この山を築き上げてる張本人が何を言う とは思ったが、進藤の宣言で 既に隊員達は勝手に盛り上がって騒ぐ気満々だ。飲むのが好きな集団だ。最早決定事項となっていた。
先輩隊員達に煽られて どうやら郁も参加を決めたらしい。仕方なく 残業は1時間で切り上げて、急遽忘年会が開催されることになった。


「おお 堂上、遅かったな。」
「・・・」
ガハハとジョッキを掲げる玄田隊長を一瞥すると ため息をついた。
出掛けに締切りの過ぎているような書類を投げて寄こしたのはあんただろうが、というセリフは吐くまい。いつものことだ。
隊長が忘年会だろうがなんだろうが、飲み会に顔を出さないはずはなく。もとより郁の手柄があったとか、ましてや誰かの誕生日だとかいう話の流れなんて 隊長どころかここにいる隊の連中の何人が知っているだろうか。知っていたとしても もうすっかり忘れ去られているような状態か。
まあいい、と小牧の横の空いている席に座ると、デスクワークで凝り固まった体を弛緩させた。
正直 立て込んでいる仕事に一息入れたかったところだ。おちゃらけた上司もその辺の匙加減は心得ているようで、こうして英気を養っておいては扱き使うのだから、うまく転がされている感は否めない。
何げに置かれた酒が いつもよりいい酒なのは小牧が気を使ってくれたのか。いい酒が飲めるのなら何でも いいか、と 堂上はぐいっと呷って喉を潤した。

ぼんやりと辺りを見回す。つい目で誰かを探してしまうのは、酒に弱い部下が面白がられて飲まされていないかが気になるだけ。潰れた部下の面倒をみるのは御免だからに違いない。
郁は手塚と共に働かされているようだ。しかし楽しげに笑顔を見せているのを見て心が和む。
いつもの光景だ。
お節介でいらんことしいの進藤あたりが 郁に何やら吹き込んでいやしないか、と思わなくもなかったが どうやら何事もなく。どこかでガッカリした、なんていうのは気のせいだ。堂上は目の前にある揚げ物に箸をのばした。
小牧や斎藤といった 気のおけない仲間と談話しながら飲む酒は、誕生日だからとは関係なく美味い。20代最後の誕生日も、日々と変わりなく過ぎていく。それでいい。
「・・・・」
「どうしました?」
突然視界に入ってきた郁に 堂上は少々仰け反った。
「・・なんだ?」
不意に鼓動が忙しくなったのは 20代の自分を何かと掻き回してきた張本人が相手だからか。
「はい。今日はくじ引きがあるんですよ。なんと隊長が景品を用意してくれました!。」
堂上の前に置かれたのは四角い箱。先ほど手塚と作らされていたものはコレらしい。意外な展開に堂上は箱の上部に開けてある穴と郁の顔を交互に見た。
「堂上教官が最後なんですよ。残り物には福があるかもしれませんね。」
ニッカと笑う郁に促されて 仏頂面で渋々穴に手を突っ込むと、三角に折られた紙切れが1枚。中の数字は『10』。
「おーし、大抽選会だぞー。」
進藤の音頭で景品が掲げられ、番号を読み上げる。景品は駄菓子やビール缶。急に思い立って途中のコンビニで調達したのだろう、行き当たりばったりの隊長らしい。
それでも酔っ払い達は大賑わいだ。番号を言い当てられてはヤンヤと盛り上がる。
「最後だぞ〜。」
特段興味なく過ごしていた堂上の耳に入ってきた番号は。
「10番!」
ついと 紙切れを確認すれば、横から郁が覗いてきた。
「あ、堂上教官 当たりです!」
ハイハイと右手を上げて合図をした郁に、進藤が景品を投げてよこした。
「わぁ〜 チョコレートだあ。」
ぱあぁと笑顔の郁が正面切って両手にのせたチョコレートの箱をずいっと堂上に差し出した。
「はい。堂上教官、おめでとうございます!」
「・・・」
「?」
反応のない堂上に郁は小首を傾げた。
「──もう 1度・・・」
無表情のまま郁を見詰めながらそうぼそりと呟いた堂上に、郁は聞こえなかったのかと もう1度とびっきりの笑顔で繰り返した。
「堂上教官、おめでとうございます!」
ふっと目元が緩むのが自分でも分かった。いいかもしれない。誰かに祝われるのも。
堂上の口角が微かに上がるのを見て、郁の鼓動がドクンと跳ねた。
「へ?・・」
意味も分からず頬を染めた郁の背後から 異様な視線を感じて、堂上は我に返った。
隊全員が堂上と郁に視線を集中させていた。ニヤニヤと気持ち悪い表情を貼り付けて。
バッと突然立ち上がった堂上は、上着を引っ掴んでその場を離れようとした。
「わ、教官 どうしたんですか!?」
「帰る!」
「え?、ちょ、これ!」
郁はチョコレートの箱を堂上に渡そうと続いて立ち上がった。
「いらん!」
バカな思い付きに堂上は頭を振った。単にくじに当たっただけじゃないか。くだらない事を考えた。勘違いも甚だしい。
どかどかと音を立てながらいきなり帰っていく堂上の背中を呆然と見送る郁に、玄田はけしかけた。
「当選者にはしっかり渡してこいよ。」
「笠原さん、堂上 マフラーも忘れてったみたいだしさ。今風邪ひかれたら困るし ついでに頼むよ。」
小牧が席に取り残されていたマフラーを郁の手に押し付けた。
「あ、・・・はい!。」
追い立てられるように郁も帰る準備をして会場を後にした。

「プレゼントにリボンでもつけてやりたいな。」

酒の肴に事欠かない。特殊部隊の忘年会は堂上への誕生日プレゼントを渡すことに成功したようだ。
改めて乾杯の音頭をとれば、宴は更に盛り上がるのだった。

23:13  |  図書戦  |  CM(2)  |  EDIT  |  Top↑

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 | 2014年12月23日(火) 22:36 |  | コメント編集

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