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2015'01.28 (Wed)

「アジテーション」6

こんにちは。
昨日は日中暖かくて気持ち悪い・・いえ、動きやすい日でした。つかの間、ですけどね。ちょっとだけ ワンコの散歩をサービスしてきました。
さて、先日 目からウロコなお話が。
私は・・・何年も前からですが ちょくちょくとですね、冷蔵庫の前を通る度とか口淋しい時に台所へ行って氷を食べるんです。オヤツがわりに季節関係なく。1日に(数えたことはないけど)少なくとも4.50は食べるよね。口がさっぱりするし歯ごたえいいし、ただの習慣感覚でバリボリと。
と なんの気なしにチラッとTwitterで呟けば、「それは氷食症じゃないですか?」と。・・・氷食症?
ググれば 貧血の人に多い異食症の一種とか。
ほう、以前土壁食べる人とかテレビでやってたけど、まさかの当人か!?ฅ(๑⊙д⊙๑)ฅ!!
氷は食べ物だし、てっきり普通だと思ってましたが、項目を読めば読むほど症状一致で面白いほど(°д° )!!。
そうか、なるほど。ほんの一言を掬ってもらいました。教えていただき 有難うございました。
先日観念して病院行って 鉄剤飲んでます。
でも氷、おいしいよ。

更新です。( 💢゜Д゜)y-~~イライラなお話ですみません。あと1回か2回になると思います。
↓こちらからどうぞ。


【More】

「アジテーション」6


有理子の声は弾んだ。
「良かった。貴女に好きな人が他にいて。いざ婚約する段階で 堂上君の1番身近な女の子がライバルだなんて、やりにくいもの。」
安心した と微笑む有理子に郁は困惑する。
「王子様が別にいる女の子なら 大丈夫ね。」
違う。王子様なんてもう関係ない。もうあの時の王子様だけを追っているわけではないのだ。自分が好きになったのは、あれから7年頑張ってきた 今の──堂上なのだ。
だから堂上をただの上官だなんて思っていない。
「いえ、あの──」
王子様を卒業し、 堂上の信頼に応えられる部下でありたい。同じ光景を見て共に戦いたい、本を守りたい。
──でも その上で出た欲は。
郁の言葉は詰まった。
──許されるものなの?
迷いの出た郁に、有理子は念を押すように続ける。
「早く見つかるといいわね。ただ、迷惑と思ってる相手に『好き』だなんて言われたら困るでしょうね。貴女の好きな人にそう思われてないことを祈るわ。」
その言葉は郁に刺さった。
冷ややかな目で郁を見詰める有理子に言葉を失った。
好きになってはいけない人を好きになったの?。自分の想いは邪魔に思われる?。
郁はソファーから腰を上げると俯きながらも言葉を押し出した。早くここから離れたい。
「堂上教官は──尊敬する上官以上にはありえないです・・・」
郁はそれだけ言うと逃げるように休憩室を出ていった。


「──貴女は何がしたいんですか。」
陰から現れたのは堂上だった。
「別に。事実確認をしただけよ。私は彼女の恋を応援してるわ。聞いたでしょ?貴方には残念だけど、ただの上官としか思われてないみたいよ。」
堂上は有理子を一瞥すると踵を返した。
「追いかけてどうするの?。自分が王子様だとでも名乗るの?。お前のせいで査問に苦しめられたって伝えるの?。」
駆け出そうとしていた堂上が振り返ると、気の毒そうな顔をした有理子がため息をついた。
「女の人ってね、自分のせいで男の人が苦しんだってことを知ったら すっごく気に病むの。彼女みたいなタイプは 罪悪感で押し潰されちゃうかもしれないわね。可哀想じゃない。知らなくていいものってあると思うのよ。」
「そんな過去のこと・・・」
「貴方達はその過去に囚われてるんじゃなくて?」
「──っ」
堂上は目を眇めると、その言葉を振り切るように有理子に背を向けて歩み去った。
窓の外は、ザァっとと音を立ててイチョウの葉が風に舞い散った。


郁は庁舎の外に出るために、非常口の前に立った。が、普段人が通らない場所で錆びていて扉が重い。
「ダメじゃん。有事の際どうすんのよ。」
ガンッと扉を拳で叩いた。
堂上への恋を自覚して。溢れんばかりの想いを温めて。誰にも渡したくないとまで口にして。
モヤモヤとした不安感が胸の中に広がっていく。
このまま恋してていいのか。もう玉砕覚悟な恋ではないのだ。堂上の気持ちが分からない上に、立ち塞がるような有理子の存在に怖くなった。
──知らなければ良かった。ただ王子様に憧れる幼い恋が懐かしい。こんなに苦しくなるなんて。
もう1度扉を叩いた。

その音に気付いた堂上が郁を見付けた。
非常口の扉の前で 背中を丸めた郁に近付く。自分が手を取りたいと思った女だ。今まさに 有理子の言葉に傷ついたのなら、伝えるべき言葉が自分にはある。それはきっと郁の力になるはずだ。
「かさ・・・」
拳を扉につけたまま、ズルズルとその場に郁はしゃがみ込んだ。臆病な自分自身を支えられない。
「王子様・・・」
堂上の足が止まった。
「助けて 王子様。」



粗方荷物の整理をしてある司令室に稲嶺はいた。ノックの音に招き入れたのは有理子だ。
「退官前に面倒なこと持ち込んでごめんなさい。」
「いえ、情報歴史資料館にあったはずの 良化法批判資料の原本があると分かったならば、良化隊もいつ島津博物館に手を出すかしれません。これは我々の仕事ですよ。」
頭を下げる有理子に稲嶺は優しい笑顔を向けた。
「怖い世界ですね。」
「野辺山氏はもともと、資料を分散させてから良化隊の手を掻い潜って武蔵野第一図書館へ収容させるつもりだったと 啓三さんからも聞いています。各館の総意は取ってありましたよ。告別式で騒動を起こしてしまいましたのでね、私も最後まで野辺山氏の意思を引き継いでキチンと終わらせたいと思っていました。あの時は有理子さんも啓三さんも恐ろしい思いをしましたね。」
稲嶺は野辺山氏の告別式の途中で麦秋会と名乗る団体に拉致された経緯がある。有理子は祖父である啓三と告別式に出席していたのだ。
「ええ、良化隊の恐ろしさを目の当たりにしましたわ。でもその後の図書隊の活躍も聞きました。とても頼もしい・・・」
「危険な仕事をさせています。そんな世界は変えていかなけれはいけません。」
「・・・あの時おじ様の付き添いとして捕らわれて行ったのが笠原さんね。」
先ほど会った時に顔を見て確信した。
「彼女の働きがなければ特殊部隊も動けなかったでしょうね。」
早い時点で立川に的が絞れたのは 郁の機転を利かせた電話のやり取りだった。稲嶺が深く頷くのを見て 有理子は唇を噛んだ。
「堂上君が救出に行ったのよね・・・」
「彼等の絆はそれほどに深い──」
「またあの子なの?。」
有理子の手は キツく拳を握った。
6年前、堂上の心の内に入り込めないままにいた。
初めて会った時に見た漆黒の瞳。その奥の優しい光。安易に近寄らせない 嘘のないその言動と、素っ気なくも温かい表情に惹かれた。
図書隊から離れた後にも 仕事やパーティーを通じて知り合った男性は、誰もが自分に跪くようだった。誰もが自分を利用しようとしているようにしか見えなかった。手の甲にキスをして ニヤリと笑う、厭わしい仮面を被っているような男達。
ずっと堂上の瞳が忘れられないでいた。今は更に逞しくなった、真っ直ぐなその視線を一身に受けたい。
「負けたくない。」
検閲時の見計らいに、拉致事件に。堂上が身を挺してまで守ろうとする存在にジリジリと嫉妬した。



「──らさん、笠原さん。」
郁の耳に小牧の声が飛び込んで来た。
「あ、はい!。すみません。」
午後の業務を切り上げて事務室に帰るところだ。特殊部隊は図書輸送準備でほぼ出払っている。
「大丈夫かい?。お昼も遅く食堂に入ったから しっかり食べられなかっただろ。何かあった?」
普段の郁との様子の違いは明らかだった。今、郁が憂慮するとしたら有理子のことであろうことは察せられる。だがこれからその有理子の警護にあたるのだ。郁を外すわけにはいかない。堂上の方も昼は一緒にならず、そのまま業務に就いていた。
漸く重なろうとしていた2人の想いを静かに見守りたいのに。しかし下手に口を出すのは憚られた。
「島津館長は司令室にいるだろうから、俺達が迎えに行ってくるよ。笠原さんは堂上呼んで来てくれる?」
2人の絆を信じている。今は仕事が優先だ。堂上も郁も弁えることをするだろう。有理子の言動には要注意だが。
「──はい・・・」
力なく、しかし健気にも笑顔で返事をする郁の肩を叩いた。
13:10  |  図書戦  |  CM(2)  |  EDIT  |  Top↑

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 | 2015年01月28日(水) 22:23 |  | コメント編集

おはようございます。先日うちも滑り止めなんですと言ってたちーままです。
滑り止め、うかりました!後は倍率が3倍もあるとわかった公立試験、、頑張ってほしいです。
うちも親の家系が子宮筋腫もちなんで、私も気を付けろと言われてます。。が、今の所大丈夫そう。健康診断してないけど。
そして、氷食べてばかりなのも同じなんです!すごーい。しかも貧血もち。自分では自覚ないけど病院で血液検査すると貧血と言われて造血剤もらい、胃もたれが酷くて途中でいつも断念してます。英香様もお大事になさって下さい。
傷つけらた郁を追って慰めようとしたところにまさかの王子様つぶやき。しかも郁は王子が誰かわかってるのに、、。慰めて元に戻って終わり、ってわけにはいきませんね。
ちーまま | 2015年01月30日(金) 04:41 | URL | コメント編集

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