All archives    Admin

07月≪ 2020年08月 ≫09月

12345678910111213141516171819202122232425262728293031

2012'11.16 (Fri)

「アドバイス」

そろそろ話に詰まってきた英香です。
どの辺書こうかなぁ~と 原作本手にすれば、つい読み耽り 1人ニヤニヤして終わっちゃいます。やっぱいいよね~と 更新です。恋人期 オリキャラ有り。
下書きのまま放置してUP遅くなりました。

↓こちらから どうぞ


【More】

「アドバイス」


郁の前にうるうると涙を浮かべた女性が1人。ここは郁の部屋。柴崎は残業で留守だった。
「ふられたのぉ~。」
わんわんと泣き始めたのは隣部屋で同期の里美だ。
「えー、だってあんた達ラブラブだったじゃん。」
たしか業務部の同期カップルで 割と初期から出来上がっていたと記憶している。昼食はいつも一緒、寮のロビーでも寄り添う姿はよく見かけていたし デートの報告はいつも楽しそうで――羨ましいって思ったりしていた。
相手も勿論寮暮らし。郁も時々接する事もあるが、優しくていい奴だ。里美を大事にしていたし、振るなんて信じられない。
「何かあったの?。」
郁は里美の背中を擦りながら聞いてみた。恋愛経験値は低いが話だけなら聞いてやれる。
「新人に原田って子が入ったのよ。」
聞いたことがある。柴崎とまでいかないけど かなりの美人が入ったって特殊部隊の独身先輩が騒いでいた。ただ、自分が可愛いって自覚している振る舞いが 女子寮では少し煙たがられている。柴崎とは違い、女子からは鼻に付く子らしい。
「彼の部署に配属されたんだけど、ずっと彼にべったりで――男ってああいう女に弱いのよ!。」
泣いていた里美は 次第に沸々と怒りだした。
「飲むわよ!。笠原 お酒買ってきて!。」
「えー 今から!?。」
「笠原だって分かんないわよ!。堂上二正だって いつ浮気するんだか。安心してたらいつかかっ攫われるんだから!。」
「うっ。」
安心なんてしてないもん。言葉にしてしまうと本当に教官がどこかに行ってしまうかもって思うから言わないだけで、何時だって不安だ。可愛い子になびかれたって こんながさつな大女、文句いう筋合い無いかも…。
里美の思考に引き摺られそうになりつつ、コンビニに向かう為にロビーに出た。
そこには新聞を読む堂上がいた。郁に気付いて手を挙げて合図する。
「なんだ、コンビニか?。」
「はい、同期に頼まれて―。」
当然の様に靴を履きかえる堂上に遠慮の声をあげると ギロリと睨まれた。
「彼女を1人夜に出せるわけないだろうが。」
こういう時 大事にされてるなぁと思う。ささやかなデートを楽しむことにした。
コンビニでは里美用に強めの酒を。堂上からは「おまえは絶対これにしろ。」と弱めのチューハイを渡された。お菓子を適当に選んでいると、店に別の客が入って来た。
「あ、堂上二正じゃないですかあ!。」
雑誌に手を伸ばしていた堂上に駆け寄って来たのは 例の原田だった。取り巻きの女の子も2人いた。キャーキャーと黄色い声が店に響く。
「わたし 原田千香っていいます。堂上二正とは ずっとお話ししたいなあって思ってたんですう。」
呆然としている郁を横目で見ると するりと腕を絡ませる。それは見事なほど自然に。艶やかな笑みを堂上に向け 殊更胸を強調するように前屈みで何か話している。内容は耳に入らなかったが分かった事がある。
この子は他人の彼氏を取って楽しむ子だ。
そんな光景を見たくなくて視線を逸らしていると、堂上がため息をついて言葉を落とした。
「おまえ―――気持ち悪い。」
店内がしん と静まり返った。
「郁、行くぞ。」
絡まれた腕を外して郁のカゴを取り上げ、さっさとレジを済ませる。固まる原田を無視して郁の手を取って店を出た。
「ちょ、教官。」
ずんずんと進む堂上は 公園に入ったところで足を止めた。
「なんだ。」
「いいんですか?あんな事言って。」
「はあ?。」
「可愛い子なんでしょう?。」
「何言ってるんだ。あの位の事言ってやらんと 分からんだろうが。知らない方が気の毒だと思うぞ。」
意味がわからず郁は頭を傾げた。
「男がみんな あんなのがいいと思う訳ないだろうが。自分の彼女の方がずっと可愛い。」
俺にとってはおまえだな と郁を引き寄せる。
「消毒させろ。」
ギュッと抱きしめて 噛み付くようにキスをする。深くなるキスに 今日はお酒なんていらないかも と酔いしれた。

部屋に戻ると里美は1人で始めていた。帰寮していた柴崎が相手をしていたようだ。肩を竦めて里美を見やる。
「おっそ~い。」
コンビニ袋に手を伸ばしてくる里美を制して郁は尋ねた。
「ねえ、彼とちゃんと話したの?。」
「嫌よ。わざわざ聞かなくっても 見れば分かるもん。」
じわじわ泣きに入る里美から携帯を奪い、アドレスから彼を呼び出す。
「いいからちゃんと自分の気持ちぶつけておいでよ。」
嫌だ~という里美を引っ張ってロビーに蹴りだす。既に来ていた彼に抱きとめられるのを見届けて部屋に戻った。
「あんたも いいアドバイス出来るようになったわね。」
ニヤニヤした柴崎に言われれば
「教官に教えて貰ったし。」
と答える。
「んまっ、こっちの強い酒貰うわよ。」
柴崎はコンビニ袋を探って取り出した。
19:02  |  図書戦  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

Comment

コメントを投稿する


 管理者だけに表示  (非公開コメント投稿可能)

▲PageTop

Trackback

この記事のトラックバックURL

→http://746754.blog.fc2.com/tb.php/69-e96ec606
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

この記事へのトラックバック

▲PageTop

 | BLOGTOP |