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2016'08.28 (Sun)

「脇が甘い」

こんばんは。おはようございますかな。
このところ微妙な体調の英香です。
頭痛持ちなので 敢えて騒ぐこともないのですが、どうも今回 長くて出たり引っ込んだりで。季節の変わり目・気圧の関係・貧血・夏風邪・夏バテ・・・koーnenki etc.....どれかな~。
でも母ちゃん業に休みはないので、とりあえず気の所為にしておきつつ適度に通常営業です。

なるべくスマホ画面は見ないようにして、調子の良い時にポチポチ書き溜めたお話を。(いつもの事ですが)ほんの極日常で短いんですよ(^^;。最近反応頂けなくて どうしようかなとも弱気になっております。こんなんばかり書いてるから仕方ないんですけどね。でもアップしちゃう←我が道を行くタイプ。

更新です。上官・部下で 郁ちゃん自覚後のつもりです。相変わらずスリッパ用意必須な堂上さん(。_°☆\(- – )
↓こちらから どうぞ


【More】

「脇が甘い」


暑い中、グラウンドでの訓練。
休憩時間には隊員それぞれが水を求めて水道に群がり、多くの者が頭から水をかけて熱気を飛ばす。郁もバシャバシャと豪快に顔を洗えば、幾分かスッキリした。
周りは汗だくの戦闘服を脱いで上半身裸になっている隊員も多い。郁にしたら見慣れた光景だ。
堂上や手塚も戦闘服を脱いで黒のTシャツ1枚になって頭に水を浴びている。前屈みになっている堂上の背中からは汗が湯気のように立ち上ぼっているのが見えた。

「・・・なんだ」
堂上はガシガシとタオルで頭を拭きながら、視線を感じて振り向いた。不躾な視線は郁からのもの。
「教官、背中にも筋肉みっちりですねぇ」
特殊部隊隊員は猛者揃いで、訓練後のみならず飲み会でも、いきなり脱いでは筋肉自慢が始まるくらいだ。
この太い腕や厚い胸板のマッスル集団の中では、堂上班のメンバーは総じて線が細いと言われている。特に手塚は若いこともあって薄っぺらい印象を受けるほどだ。小牧も無駄に肉がついていないので、スーツなどの着こなしではスマートに見える。
しかし堂上はというと、小柄だからか目立たないが、後ろから見ると背中全体の各筋肉にボリュームがあって、引き締まっているのに案外広くがっしりと見えるのだ。
「堂上は暇があると鍛えてるからなぁ」
自主訓練を欠かさないという小牧の話も納得な背中だ。
「こんなに固くて、感覚とかあるんですか?確かに頑丈そうですけど」
バシバシと固さを試すように叩く郁に堂上は拳骨を落とした。
「お前、上官を叩くとは何事だ」
手塚も同時に叱責する。
「あんた、弱そうよね」
ツーと手塚の背筋に指を滑らすと、手塚は声もなく背中を捩らせた。
「や、やめろ!」
「やっぱりね~」
郁はケタケタ笑った。
「小牧教官は・・・」
と、指を立てたまま小牧の笑顔を見て、遠慮を決めたのは多分正解。
「オレをくすぐっても無駄だぞ」
堂上は、イタズラな顔をして視線を移してきた郁に牽制した。
「え、教官はくすぐられるの平気なタイプなんですか?」
「特に効かんな。くだらないことしてないで 次いくぞ」
さっさと話を切り上げて、堂上は次のメニューに戻るべくグラウンドに向かった。

「スキあり!」
郁は無謀にも堂上の背筋に指を一本這わせてみた。
「・・・」
効かない。
「えー、つまんない」
「つまんないって────そんな問題か!」
堂上は大きなため息をついた。ひとよりくすぐりに耐性がある方で、だいたい触られると分かっていたらこのくらいはコントロールできる自信はある。そこを説明するのは面倒だった。
「感覚が鈍いんですかね。じゃあ これはわかります?」
失礼なことを言いながら、郁はいろいろ試す方向らしい。
指を立てて横に滑らせた。
「・・・」
無言の堂上の背中で遊びだす。
「ん〜じゃ、これは?」
どうやら文字を試していくようだ。
『ハト』『イヌ』『トケイ』
思いつく言葉を適当に。
「分からんな」
付き合うつもりはなくても、ぶっきらぼうに答えた。
「えー、鈍ーい」
ケラケラ笑って更に指を走らす。
『オニ』『チビ』
調子に乗っているようだ。コイツはホントにわからないとでも思っているのだろうかと呆れ返った。
「ふ~ん。分かんないのかぁ・・・」
「だから言ってるだろが。分からんから いい加減に・・・」
子供の遊びのようなこの状況を中断させる為に、体を捩って腕をまわそうとした。そろそろ甘い痺れに毒されそうだ。

『スキ』

遅れて書かれた文字に、堂上は思わず動きを止めた。

「スキあり!」

郁は堂上の無防備な脇腹を鷲掴みした。
「ゔっ!!」
つい声を上げて悶絶する。
「やったぁ!弱点発見!!」
堂上の反応に満足した郁は大喜びだ。
「おまっ くすぐったいより痛いわ!自分のスペック考えろよ」
すっかり同じレベルに下りて、ヤり逃げ状態で逃げていく郁を追いかける堂上を、周りの隊員達は笑って見守る。
「アイツら 見せつけてくれるねぇ~」
「じゃれあってんじゃねーぞ」
どっとみんなで盛り上がった。


郁が最後に込めた文字の真意は何なのか。
捕まえた郁の顔が赤いのを見て、拳骨を落とせても追及できない堂上は、詰めが甘い。


08:34  |  図書戦  |  CM(1)  |  EDIT  |  Top↑

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 | 2016年08月28日(日) 16:04 |  | コメント編集

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