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2012'12.07 (Fri)

「シャンプー」

通常更新に戻ると宣言したのに 1日空けちゃった英香です。
またもや寝落ちしてしまった。チビ抱いてると温くて布団から出られない。気付いたら日付変わってました。
爆弾低気圧とか。散々な冬の到来ですね。今年はインフルエンザの声が早くも聞こえて来ました。大抵 街場で流行ってから山に登って来るインフルエンザ。既に村の幼稚園では学級閉鎖と聞きました。
予防接種しない受験生、今のうちに貰っておくのも 1つの手かと。
久々の更新です。上官・部下で 一応県展前の雰囲気で。

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【More】

「シャンプー」


夕食を終えて一息すると、堂上は小牧と寮の風呂へ向かった。暑かった夏は一気に秋へ。風は涼しく気持ちよい。
そこへ風呂上がりの郁と柴崎にかち合った。
「あ、教官!。これからお風呂ですか?。お先でしたー。」
郁はサンダルを鳴らして駆け寄ってきた。
「ああ、ほら しっかり髪を拭いとけよ。」
堂上は首にかけていた自分のタオルで ガシガシと郁の頭を拭きあげる。タオルの下で顔を赤らめる郁と 何の作意のない堂上の行為を、小牧と柴崎は目配せしてクスリと笑った。
「ちょっ 教官!。ちゃんと部屋に帰ってからドライヤーかけますって。」
乱れた髪を指で梳きながら 郁は堂上の荷物が少ないのに気付いた。
「あれ?。教官、今日は身軽なんですね。」
「シャンプーを切らしてな。取り敢えず小牧に借りればいいかと。」
タオルを首にかけなおし、堂上は小牧に視線を向ける。
「あ、じゃあ いいものがありますよ。」
郁はごそごそとカゴから何か取り出した。そして堂上の鼻先に突き付けたのは 小さなトラベルサイズのシャンプーセット。
「試供品で貰ったんですよ。あたし さっき使っちゃったんですけどまだ十分残ってるんであげます!。新製品でね、案外良かったですよ。」
にっこり笑って堂上に押し付けると さっさと寮に帰って行った。
「いや、いい。」と断る間もなく取り残された態の堂上の横を通って、柴崎も後を追う。
堂上に意味深な笑顔を残して。
小牧は直立したままの堂上の肩を叩くと
「使ってあげなきゃ 悪いよね。」
と 風呂へ向かった。


翌日は午前から訓練だ。野外演習の為 班長各位は会議室で訓練場の地図を広げて 囲んでいた。
覗き込んでいた斎藤一正がクンクンと鼻を鳴らす。
「何か いい香りがしないか?。」
堂上の肩がギクリと跳ねる。
「うん、さっきから フローラルな香りが。」
他の班長も辺りを見回す。
その場の堂上を除く全員が鼻をきかせ 香りの元を辿っていくと、そこは堂上の髪と分かる。
「なんだ 堂上。えらく洒落たシャンプーに変えたんだな。」
頭をポンと叩くと 更に広がるフローラル。堂上の頭は隊員達には鼻の下辺りになる為、余計に感じる。
堂上は手早く資料を片付けると
「打ち合わせは以上ですね。解散ということで。」
と バタバタと会議室を出ていった。嫌な予感が堂上の頭を掠めた。

事務室に戻って 朝のミーティングだ。今朝もギリギリで駆け込んできた郁に 堂上の雷が落ちるいつもの光景。
ミーティングを終え 各持ち場に移動する時点になって 班別に集まると、郁が堂上の香りを吸い込んで 笑みを向ける。頬をうっすら赤らめるという、要らぬオプションをつけて。
「教官、お揃いですね!。」
郁から香るのは 堂上と同じフローラル。
「手塚、先に準備しに行こうっ。」
郁と手塚は演習に使う道具を出しに 先頭を切って事務室を出ていった。
残された堂上に視線が集中する。
「………。」
「――ど、堂上!。おまえら いつの間に!?。」
「違う。」
「何で黙ってたんだ。みずくさいじゃないか!。」
「違う!。」
「良かったなあ。ホント、良かったよ。」
堂上はバンバンと背中や肩を叩かれ小突かれる。
「だから 違うって言ってるでしょうが!。っていうか何の話をしてるんですか!。小牧!。」
既に上戸の世界に旅立っている小牧は役に立たず。
今日の訓練でたっぷり汗をかいて、さっさとシャワー室にある共用シャンプーで洗い流すしかないと、堂上は事務室を飛び出して行った。
今日は絶対にシャンプーを買いに出ると心に誓って。

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